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高橋 博樹; 三浦 昭彦; 澤邊 祐希; 吉本 政弘; 鈴木 隆洋*; 川瀬 雅人*
Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.2180 - 2182, 2018/06
J-PARCのワイヤスキャナーおよびRCSのコリメータにおいて使用されているステッピングモータの制御系は、VMEをベースとして構成されている。これらの制御系を構成するほとんどの機器は、使用から10年以上が経っている。そのため、装置の経年変化に対する対策が必要となっている。さらに、放射線に起因すると考えられる制御系の誤動作対策も必要となっている。そのよう状況において、2016年に、RCSコリメータのモータ制御システムに不具合が発生した。そのため、これを機として、誤動作が発生しても機器の安全性を確保するモータ制御システムの製作を進めることとなった。本稿では、不具合の原因推定と、その結果より安全かつ安定的な利用運転のために製作した、高い安全性を持つモータ制御システムの詳細を示す。
宮尾 智章*; 三浦 昭彦; 川根 祐輔; 田村 潤; 根本 康雄; 青 寛幸*; 林 直樹; 小栗 英知; 大内 伸夫; 真山 実*; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1338 - 1341, 2015/09
J-PARCリニアックでは、イオン源で生成した負水素イオンビームを324MHzの加速周波数をもつ加速空洞で191MeVまで加速し、ACS(Annular Coupled Structure)空洞に入射し、400MeVまで加速している。ACS空洞の加速周波数は972MHzであるため、位相方向の不安定性の原因になる。このため、ビーム位相方向のプロファイルを測定するバンチシェイプモニタ(BSM)を開発した。ACS空洞をインストールする前のビームラインにインストールし、動作確認を行ったところ、そのプロファイル測定に関する性能は十分であることが確認されたが、測定時に発生するアウトガスによりBSM近傍の真空圧力が10Pa台まで上昇した。これは、加速空洞内で放電を起こす原因となることが考えられるため、真空試験、ベーキングを実施してきた。さらに、ビームライン設置後の真空圧力を低下を加速するために、ビームライン上でのベーキングを行うとともに、BSM本体及び周辺のビームダクトを改造して真空ポンプを増設した。その結果、測定時のBSM近傍の真空圧力が10Paまで改善された。本発表では、これまでの真空試験の経緯をまとめるとともに、ビームライン上で実施したベーキングの結果について報告する。
小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10
J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。
二ツ川 健太*; 池上 雅紀*; 伊藤 雄一; 菊澤 信宏; 佐藤 文明; 篠崎 信一; 鈴木 隆洋*; 千代 悦司; 平野 耕一郎; Fang, Z.*; et al.
Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1149 - 1153, 2014/06
J-PARCリニアックでは、MEBT部に2つの空胴で構成されたRFチョッパを導入し、不要なビームをRFで蹴り出すことにより櫛形構造を持つ中間パルスを生成して、RCSへ入射している。RFチョッパの高周波の立上り・立下り時の過渡領域のビームは、半端に蹴り 出されるために下流でのビーム損失の原因となり得る。そこで、RFチョッパには、素早い応答性が要求され、Q値の低い空胴と帯域の広い半導体アンプが採用されている。しかし、以前のシステムでは2つのチョッパ空胴をU字型の同軸管で直列に接続し、1つの高周波源で運用していたこともあり、高周波の立下り時に大きなリンギングが見られた。そこで、2012年の夏季シャットダウン中に、新たに半導体アンプを追加し高周波源を2台体制にして、各空胴を独立にドライブするシステムに改造した。その結果、立下り時のリンギングは小さくなり、ビーム電流15mAの条件下で立上り・立下り時間が約20nsecを達成した。現在は、半導体アンプが故障したために、以前の直列接続のシステムに戻っているが、本講演では2台体制の並列接続システムの成果について発表を行う。
田村 潤; 青 寛幸; 浅野 博之; 池上 雅紀*; 丸田 朋史; 三浦 昭彦; 森下 卓俊; 小栗 英知; 大内 伸夫; 澤邊 祐希*; et al.
Proceedings of 9th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.377 - 380, 2013/08
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震によって、J-PARCリニアックでは加速器トンネルに深刻な変形が生じたため、ほぼ全数の加速空洞及び電磁石の精密アライメントが行われた。ドリフトチューブリニアック下流のビームトランスポート(MEBT2及びA0BT)については、精密アライメント後の電磁石に合わせてビームダクトを粗くアライメントした。ビーム運転再開後、MEBT2及びA0BTにおいて、震災前には見られなかったビームロスと残留放射線が確認された。ダクト位置を測量した結果、ロス発生箇所で10mmを超えるビーム軸中心からのずれがあることがわかった。ずれの大きい箇所を再アライメントすることによって、ビームロス及び残留線量が低下した。ここでは、ダクトのアライメント法による誤差及びミスアライメントによるビームロスについて報告する。
菊澤 信宏; 鈴木 隆洋; 伊藤 雄一; 三浦 昭彦; 福田 真平; 池上 雅紀*; 佐甲 博之; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸; 長谷川 和男
Proceedings of 7th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (DVD-ROM), p.677 - 679, 2010/08
J-PARCでは大強度陽子ビームを加速するため、そのビームが加速器構成機器にダメージを与えないよう、MPSが設置されている。MPSは加速器構成機器の表面における熱衝撃を避けるために高速応答性が要求されており、高速かつ確実にビームを停止させる方法としてRFQのRFをOFFにしている。しかし、MPS発報時にRFQの停止/復帰を繰り返すことによってRFQにダメージを与えることが考えられるため、RFチョッパーによる高速ビーム遮断システムの開発を行った。本発表では、これらの結果について報告する。
奥山 慎一; 鳥居 建男; 鈴木 昭彦*; 澁屋 正紀*; 宮崎 信之*
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.5), p.414 - 416, 2008/06
被引用回数:27 パーセンタイル:84.27(Nuclear Science & Technology)原子力災害発生時には、周辺環境への放射線の影響を評価するため、陸上・海上及び空からのモニタリングが実施される。空からのモニタリングとして有人ヘリコプターによる空中モニタリングが実施されるが、航空法の制約から高度300m以下の飛行は禁止され、地上付近や複雑な地形では詳細な放射線分布測定が困難である。近年、産業用無人ヘリは自律飛行技術の進展により、火山防災等への適用が行われつつある。そこで、自律型無人ヘリを用いた遠隔空中モニタリングの可能性について調査,試験を行い、原子力防災への適用性を検討した。その結果について報告する。
匂坂 明人; 東 博純*; 大道 博行; 神谷 信雄*; 伊藤 忠*; 竹内 昭博*; 鈴木 教友*; 西村 昭彦; 森 道昭; 織茂 聡; et al.
Proceedings of 4th International Congress on Laser Advanced Materials Processing (LAMP 2006) (Internet), 3 Pages, 2006/00
電磁材料等においてナノサイズの柱状結晶が形成されれば、その電磁特性としてこれまで得られなかった特性を得ることが期待できる。ここで、高輝度のフェムト秒レーザー照射したシリコンの飛散粒子に注目すると、レーザーと物質との相互作用による強い電場を受けるのでナノ秒レーザー照射とは異なる飛散粒子の形態が予測される。そのため本研究では、原子力機構設置のチタンサファイアレーザーを用いてシリコンターゲットに照射した。集光強度は510W/cmであった。そして、シリコンターゲットからのアブレータを採取し、高分解能の透過型電子顕微鏡や電子線回折等でその構造などを詳細に調べた。その結果、多結晶成分とアモルファス成分をもつタッドポール粒子の発生を確認した。
佐藤 嘉彦; 小山 智造; 三浦 昭彦; 加藤 良幸; 鈴木 弘; 重留 義明
Proceedings of 2nd International Conference on Safewaste 2000, 0 Pages, 2000/10
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三浦 昭彦; 佐藤 嘉彦; 鈴木 弘; 小山 智造; 槇 彰
サイクル機構技報, (8), p.1 - 12, 2000/09
1997年(平成9年)3月11日に、動燃事業団(現、サイクル機構)東海事業所アスファルト固化処理施設において火災爆発事故が発生した。サイクル機構は、事故発生直後に編成された事故調査委員会やこれに引き続き設置されたフォローアップ委員会に調査の結果を報告するとともに、1999年3月に事故調査委員会以来の調査結果を報告した。この中で、火災事故の原因は、エクストルーダ内部での塩の濃縮や堆積によりアスファルト混合物の温度が上昇し、蓄熱の結果硝酸塩/亜硝酸塩とアスファルトの暴走反応に至ったと結論した。本報告では以上の結論にいたる各種調査・試験の結果と、事故にいたる事象の進展について説明する。
三浦 昭彦; 鈴木 美寿
JNC TN8410 99-046, 35 Pages, 1999/10
アスファルト固化処理施設火災爆発事故調査委員会において、爆発が生じた午後8時過ぎにアスファルト充てん室(R152)内において2回目の火災が起こったと結論づけられている。本報告は爆発後に発生した2回目の火災に注目し、アスファルト充てん室内の火災シミュレーションを実施した結果についてまとめたものである。火災シミュレーションを実施するため過去に行われた、燃焼・消火実験のデータを参考に充てん室モデルを作成し、気流温度・ふく射強度等を算出し、このデータを用いてエクストルーダ排出管(ゾーン8)への熱的影響および発火したドラムに隣接するドラムへの熱的影響を解析により求めた。この結果、爆発後にはじめに発火したドラムが30バッチで充てんされたドラムであると推定した。さらに、火災からのふく射により隣接するドラムは熱的に大きな影響を受けないため、発火したドラムは火炎により温度が上昇し熱暴走反応を引き起こしたのではなく、発火した29バッチ以降のドラムは全て高温で充てんされたものと推定できる結果を得た。
鈴木 弘; 三浦 昭彦; 藤田 秀人; 佐野 雄一
JNC TN8410 99-043, 135 Pages, 1999/10
アスファルト固化処理施設における火災爆発事故の原因に関し、エクストルーダから排出されたアスファルト混合物が高温であったことが考えられる。小型の2軸エクストルーダを用いた試験の結果からは、エクストルーダ内においてアスファルト混合物中の塩濃度が局所的に上昇し、粘性発熱を増大させること、エクストルーダ内の塩堆積により摩擦熱が発生することなどが確認された。これらの現象は、試験の結果からエクストルーダの運転方法等との関連が深く、運転時の挙動としてトルク等に現れると考えられた。このため、これらの試験結果を基に実機4軸エクストルーダの装置構成や運転方法を整理した上で運転記録の分析・評価を行った。この結果、運転記録に塩濃縮及び塩堆積の発生を示すと考えられる挙動が多数見られ、エクストルーダへの廃液供給速度の低下によりトルク値が26Bから30Bまで順次上昇していること等が確認された。これらのことから、廃液供給速度低下によりエクストルーダ内の物理的な発熱が増大され、充てん温度が標準供給速度時に比べ高くなったものと考えられ、ドラムへの充てん時期と物理発熱進展の考察結果が一致していることを確認した。これらの評価結果から、供給速度の低下によって2軸試験で確認されたようなエクストルーダ内部での塩濃縮現象及び塩堆積現象が顕著となり、これによる物理的発熱によって充てん温度が高くなったことが火災の原因であると評価した。
鈴木 弘; 三浦 昭彦
JNC TN8410 99-041, 215 Pages, 1999/09
アスファルト固化処理施設における火災爆発事故の原因のひとつとしてエクストルーダから排出されたアスファルト混合物が高温であったことがを解明する考えられる。このため、エクストルーダにおける物理的な発熱要因を解明する目的で、小型2軸エクストルーダを用いたアスファルト混合物作製観察を行っ試験を実施した。この試験では供給速度や運転時間を変化させた場合の混合物温度やバレル温度、トルク等の変化を測定するとともに、た塩が内壁面に付着運転後にはスクリュシャフトを抜出してエクストルーダ内部の状態観察を行った。また、スクリュに付着している混合物及びエクストルーダ出口の混合物をの混合物とバレルとの熱伝達を阻害する断熱材の役割と果たし、温度上昇に寄採取し、塩濃度分析などを行った。この試験の結果、エクストルーダ内においてアスファルト混合物中の塩濃度が局所的に上昇する現象が生じ、この現象が廃液の供給速度低下によって増大すること、析出した塩が内壁面に付着・堆積することなどが確認された。
三浦 昭彦; 萩原 正義; 上原 典文; 宮本 泰明; 鈴木 美寿; 須藤 収; 船坂 英之
JNC TN8400 2000-001, 73 Pages, 1999/09
本報告は、レーザー除染や消滅処理を目的とした単色線の発生等に応用が期待されるLD励起Yb:YAGレーザーの開発を行った結果を示したものである。なお、Yb:YAG結晶に関して、側面励起方式でレーザー発振に成功したのは本報告が国内初であった。本研究で使用した側面励起方式では、結晶側面からの励起光を多重反射させる際に、通常は反射板を用いるところを散乱板を用いた。また、通常励起光を集光するために複雑なレンズ系を組み合わせるのが一般的であるが、マイクロシリンドリカルレンズを励起光源の直近におくだけの単純構造とした。この結果、240W(40W6個)で励起したときに、Yb:YAGレーザー出力150mW(発振波長1048nm)が得られた。また、Yb:YAGレーザーのスペクトル観察から光強度のピークは1048nmにあることが分かった。この際、LDの励起光のスペクトルも同時に分光器に入射したため、930nm付近に励起光のスペクトルのピークが見られた。ビームプロファイラーの測定から、ビームプロファイルにおけるガウス分布とのフィッティング率は、鉛直方向およびこれに直交する方向(水平方向)でいずれも95%以上の高いフィッティング率となっている。すなわちTEM00モード成分が95%以上となっていることがわかった。
重留 義明; 加藤 良幸; 鈴木 弘; 三浦 昭彦; 佐藤 嘉彦; 小山 智造
JNC TN8200 99-001, 128 Pages, 1999/07
再処理施設安全対策班では、アスファルト固化処理施設火災爆発事故の原因究明作業を続けた結果、その原因を特定するに至り、この内容を"International Workshop on the Safety andPerformance Evaluation of Bituminization Processes for Radioactive Wastes"(1999年6月29日7月2日、チェコ共和国Rezにて開催)にて報告した。また、現在もアスファルト固化処理を継続しているベルギー、フランス両国の関係者とさらに詳細な議論を行うため、両国を訪問し、技術会議を実施した。また最新の再処理施設の情報を得るため、COGEMA(フランス)及びBNFL(イギリス)の再処理プラントを訪問した。
小山 智造; 加藤 良幸; 三浦 昭彦; 鈴木 弘; 佐藤 嘉彦; 重留 義明
International workshop on the safty and perfo, 0 Pages, 1999/07
アスファルト固化処理施設の火災爆発事故の原因究明のために当時の運転状況の調査や、残された廃液・アスファルト固化体の分析、小型エクストルーダを用いた試験、摸擬固化体を用いた試験・熱分析などを行った。これらの試験、分析、数値解析の結果から火災爆発事故の主な原因は、エクストルーダ内で高温になったアスファルト塩混合物が高温で充てんされたため火災が生じ、消火時に充分冷却されなかったために可燃性ガスがセル内に充満して爆発に至ったとの結論を得た。
三浦 昭彦; 萩原 正義; 須藤 収; 宮本 泰明; 鈴木 美寿
PNC TN8420 98-010, 43 Pages, 1998/04
レーザー加速器技術は、従来加速器に比べ(1)超高エネルギー、(2)コンパクト、(3)高輝度・低エミッタンス、(4)短パルスといった特長から、高エネルギー物理学、核物理学のみならず広い分野での応用が検討されている。従来のマイクロ波を用いた粒子加速器の研究は、周囲径や構造の壁負荷を考慮すれば限界に近づいており、近年では大学を始め多くの研究機関でレーザー加速器の実証試験が行われている。レーザー加速の研究は約20年前に提案され、当初素粒子研究用加速器の巨大化対策として開発された。典型的なレーザー加速器では、フェムト秒、ピコ秒のレーザーパルスをプラズマ中に入射することにより、100[GV/m-に達する加速電場を生成する。このように大きな加速電場勾配を生成できる媒質は、プラズマのみであると考えられており、プラズマを用いた加速器は今後大きな発展が期待できる。今回、レーザー加速器の中でもプラズマ・ビート波加速器を採りあげ、その原理及び実証試験に注目して調査してきた。原理において未だ不明瞭な点が残されているが、実証に成功した研究ではおよそ1030[MeV]に加速された電子が確認された。ビート波による加速は、プラスマの密度条件に難しさがあるものの、実証研究も盛んに行われ、その実用化が期待されている。
岡 潔; 鈴木 康夫*; 西村 昭彦; 齊藤 隆一; 前田 幸基
no journal, ,
核融合用ブランケット冷却配管のレーザー加工要素技術として開発した複合型光ファイバスコープを、FBR補修保全技術と内視鏡外科治療の双方に効果的に展開するため、平成18年度に撮影画像の拡張処理専用ソフトウェアの開発を開始した。本技術を「常陽」で発生した炉内干渉物にかかわる炉内観察技術開発の一環として、高速炉内の狭隘部の目視確認作業を行う補助機能に応用し、イメージファイバスコープ,カメラ,昇降装置,軸封装置,回転装置等で構成した炉内観察装置と連携可能で、連続して得られた観察画像を繋ぎ合せることで視野範囲の拡大化を図り、状況確認の簡易化と作業効率の向上が期待できる画像処理システムの構築に適用した。その結果、狭視野のイメージファイバスコープの映像を抽出し、各画像の補正を行い、隣り合う画像の特徴点を抽出して貼り合せるソフトウエアの作成に成功し、連続した画像を貼り合せて視野を拡大することができた。さらに、各画像取得時の角度・位置情報の補正を行うことで、より正確な画像の貼り合せが可能であることを示した。
島田 幸洋; 西村 昭彦; 鈴木 宏和*; 石橋 久義*; 川原 啓孝; 伊藤 主税; 青山 卓史
no journal, ,
原子炉の伝熱配管等の高温構造物における経年劣化評価・耐震保全のため、高温耐性のあるfiber Bragg grating(FBG)センサシステムの基盤技術を開発した。今回は高速炉の伝熱配管での使用を想定し、冷却配管材料を試験体として、炭素繊維強化FBGセンサによる接着試験と荷重変形試験を行った。その結果、常陽2次系コールドレグでの使用を想定した400C以下では強化FBGセンサは、昇温速度10C/分という実際の60倍以上の速度においても良好な接着性能が得られた。加えて高温環境下において試験体の荷重変形試験を実施し、強化FBGセンサにより変形量の計測が可能なことを確認した。
島田 幸洋; 西村 昭彦; 鈴木 宏和*; 石橋 久義*; 川原 啓孝; 伊藤 主税; 青山 卓史
no journal, ,
原子炉の冷却系配管における耐震保全・経年劣化診断のため、高温耐性のあるFBGセンサシステムの開発を行っている。これまで超短パルスレーザーを用いた微細加工によるFBGセンサの製作と性能評価について報告を行ってきた。今回は原子炉への実装を想定し、リボン形状炭素繊維とFBGセンサの複合化と性能評価について発表を行う。測定対象は高速実験炉「常陽」の2次冷却系配管材料のバックアップ試料を用いた。常温から600Cまでの温度領域において4点曲げ法によるFBGセンサの静的歪測定と振動検出のための高速信号検出ソフトウェアの開発、FBGセンサの接着試験を行った結果、以下の事項を確認した。(1)600Cまでの領域において熱履歴なく温度測定がなされた。(2)600Cまでの領域において、300までの履歴ない歪測定がなされた。(3)地震動を想定した10Hzまでの振動が測定された。(4)FBGセンサ装着のためのアルミナ性接着剤は600Cまで強固な接着耐性が得られたものの施工性には課題を残す。(5)FBGセンサを保護する炭素繊維に関しては高温試験の後では強度低下が発生するこうした結果から耐熱FBGセンサの原子炉での実用化のための今後の課題を明らかにした。