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村松 康司; 山下 満*; 元山 宗之*; 広瀬 美佳*; Denlinger, J. D.*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
X-Ray Spectrometry, 34(6), p.509 - 513, 2005/11
被引用回数:1 パーセンタイル:5.68(Spectroscopy)軟X線分光法を用いて、いぶし瓦表面炭素膜の耐候性を調べた。軟X線吸収分光測定から、炭素膜の表面では酸化反応が進行し、この酸化状態は主としてカルボキシル基の形成で説明できた。軟X線発光分光測定から、数年程度の外部環境被爆では炭素膜内部の層構造は乱れないことがわかった。以上から、いぶし瓦の耐候性は自然酸化反応が炭素膜の表面から進行することで理解できた。
飯原 順次*; 村松 康司; 武部 敏彦*; 澤村 明賢*; 難波 暁彦*; 今井 貴浩*; Denlinger, J. D.*; Perera, R. C. C.*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 44(9A), p.6612 - 6617, 2005/09
被引用回数:12 パーセンタイル:43.27(Physics, Applied)軟X線分光法を用いてホウ素ドープダイヤモンドの半導体-金属間電子構造の変化を観測した。ホウ素濃度が数十ppmから数万ppmに増加するにつれて、ホウ素と炭素原子のバンド構造(価電子帯と伝導帯)が半導体構造から金属構造に変化してゆく様子が明瞭にとらえられた。本分光法によるバンド構造変化の観察は、ダイヤモンド半導体のバンドギャップ制御に重要な情報をもたらす。
村松 康司; 山下 満*; 元山 宗之*; Denlinger, J. D.*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Spectrochimica Acta, Part B, 59(8), p.1317 - 1322, 2004/08
被引用回数:2 パーセンタイル:10.2(Spectroscopy)電子線マイクロアナライザーで測定したグラファイトのCKX線発光スペクトルについて、そのスペクトル形状の偏光依存性を議論した。スペクトルの解析には分子軌道計算を用い、その結果をいぶし瓦表面炭素の構造解析に応用した。
村松 康司; 冨澤 加奈; Denlinger, J. D.*; Perera, R. C. C.*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 137-140(1-3), p.823 - 826, 2004/07
多環式芳香族化合物(PAH)のCKX線発光スペクトルを測定した。分子を構成する炭素原子のうち、分子端の水素化された炭素原子の割合が高いほど、発光ピークのエネルギー位置が高エネルギー側にシフトした。分子軌道計算による解析から、このエネルギーシフトは上記二種類の炭素原子の割合に依存することが確認された。
山本 知之*; 溝口 照康*; 巽 一厳*; 田中 功*; 足立 裕彦*; 村松 康司; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Materials Transactions, 45(7), p.1991 - 1993, 2004/07
被引用回数:7 パーセンタイル:44.68(Materials Science, Multidisciplinary)MgFとZnFのFKX線吸収スペクトルにおける内殻空孔の影響を第一原理計算で解析した。その結果、実験スペクトルは内殻空孔を考慮した計算によって再現することができた。また、計算におけるスーパーセルの大きさの効果も効いていた。
村松 康司; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
X線分析の進歩,35, p.125 - 136, 2004/00
炭素材料の軟X線発光・吸収分光測定において、標準試料となり得る代表的な固体炭素化合物(高配向性熱分解グラファイト(HOPG),カーボンナノチューブ,ダイヤモンド,カーボンブラック,フラーレン(C, C),ポリエチレン,-テルフェニル,アントラセン)の放射光励起CKX線発光・吸収スペクトルを同一条件下で測定した。また、結晶構造の異方性を反映するHOPGの出射・入射角依存スペクトルを測定し、角度依存性測定における留意点を示した。さらに、DV-X分子軌道計算法によって算出した電子状態密度と軟X線スペクトルを比較し、これら炭素化合物の軟X線スペクトル解析におけるDV-X分子軌道計算法の有効性を示した。
村松 康司; 元山 宗之*; Denlinger, J. D.*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(10), p.6551 - 6555, 2003/10
被引用回数:6 パーセンタイル:28.18(Physics, Applied)軟X線発光・吸収分光法により、いぶし瓦表面炭素膜の化学状態を分析した。その結果、この炭素膜は基本的にカーボンブラックと同様なsp2炭素からなるものの、その半分は粘土基板にほぼ平行な層構造をもち、残り半分の炭素は非晶質構造をもつことがわかった。いぶし瓦の光沢色はこの層構造成分に起因し、耐久性は非晶質構造に起因することが示唆された。
村松 康司; 兼吉 高宏*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Spectrochimica Acta, Part A, 59(9), p.1951 - 1957, 2003/07
ホウ素材料の状態分析に必要な分光データを取得するため、六方晶窒化ホウ素の軟X線発光・吸収スペクトルを測定し、そのスペクトル形状を分子軌道法を用いて解析した。その結果、六方晶窒化ホウ素のBK/NK X線発光・吸収スペクトルでは明瞭な出射・入射角依存性が観測され、この角度依存性はホウ素及び窒素原子の軌道と軌道の配向を考慮した電子状態密度スペクトルにより再現できた。また,NK X線発光スペクトルの角度依存性から、窒化ホウ素の層構造の乱れを定量的に評価できることを見いだした。
村松 康司; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
X線分析の進歩,34, p.153 - 163, 2003/00
高配向性熱分解グラファイト(HOPG)と六方晶窒化ホウ素(h-BN)の軟X線発光・吸収スペクトル(CK,BK,NK領域)において、/成分比の出射・入射角依存性を測定した。いずれのスペクトルについても/成分比には顕著な角度依存性が観測され、これは軌道と軌道の配向を考慮した解析により説明できた。また、この/成分比の角度依存性から、結晶子のc軸配向の程度を示す情報が得られることが示唆された。
村松 康司; 竹中 久貴*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 41(6B), p.4250 - 4252, 2002/06
被引用回数:9 パーセンタイル:38.06(Physics, Applied)X線多層膜ミラーの層構造及び界面粗さの情報を得ることを目的として、全電子収量法を用いたX線定在波スペクトルを測定した。Mo/SiC/Si多層膜ではブラッグ反射に対応した定在波ピークが観測され、アニールによる層構造の乱れが示唆された。また、本法はその簡便な測定原理のため、反射率との同時測定が可能であり、かつ二次元マッピングによる層構造の均一性について可視化できることを示した。以上から、X線多層膜ミラーの評価手法として本法が有効であることを明らかにした。
村松 康司; 上野 祐子*; 佐々木 貞吉; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Journal of Synchrotron Radiation, 8(2), p.369 - 371, 2002/03
被引用回数:2 パーセンタイル:20.28(Instruments & Instrumentation)新しい分光測定手法の開拓を目指し、モニターするX線の発光過程を識別した蛍光収量X線吸収スペクトル測定を試みた。分光測定はAdvanced Light Sourceの回折格子軟X線発光分光装置を用いて行い、位置敏感型検出器のウインド幅を各発光過程のX線スペクトル幅にあわせて調整することにより発光過程を識別した吸収スペクトルを得た。具体的には、グラファイトとh-BNにおける共鳴弾性X線と蛍光X線を区別した吸収スペクトルと、NiOのNiL吸収端においてL線とL線を区別した吸収スペクトルを測定した。これにより、発光過程識別X線吸収分光法によって内殻励起における発光励起緩和過程及び電子構造に関する情報が得られることを示した。
村松 康司; 蔵本 健太郎*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Surface Review and Letters, 9(1), p.267 - 270, 2002/02
被引用回数:5 パーセンタイル:30.61(Chemistry, Physical)環境材料として注目されている多孔質炭素において、細孔内部の化学反応特性に強く影響を及ぼすと考えられる細孔表面酸素の化学結合状態を解明するため、多孔質炭素と酸素官能基をもつ参照芳香族化合物のX線発光・吸収スペクトルを測定した。その結果、発光スペクトル測定からは酸化状態を識別することは困難であるが、吸収スペクトル測定から識別できることがわかった。これから、測定に用いた多孔質炭素の細孔表面酸素は-COOHまたは-C(H)O状態にあることがわかり、このX線スペクトル形状は分子軌道計算で説明できることを示した。
村松 康司; 竹中 久貴*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
X線分析の進歩,33, p.145 - 154, 2002/00
X線多層膜ミラーの層構造及び界面粗さの情報を得ることを目的として、全電子収量法を用いたX線定在波スペクトル測定法を提案した。本法を用いたMo/SiC/Si多層膜の測定では、ブラッグ反射に対応した定在波ピークが観測され、そのスペクトル形状変化からアニール処理による層構造の乱れが示唆された。また、本法はその簡便な測定原理から反射率と定在波の同時スペクトル測定が可能であり、かつ二次元マッピング測定から層構造の面内分布情報を可視化して表示することも可能である。以上から、X線多層膜ミラーの層構造評価方法として本法が有効であることを示した。
村松 康司; 竹中 久貴*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Advanced Light Source Compendium of User Abstracts 2000, 10 Pages, 2001/07
X線多層膜ミラーの層構造及び界面粗さの情報を得ることを目的として、全電子収量法を用いたX線定在波スペクトルを測定した。Mo/SiC/Si多層膜ではブラッグ反射に対応した定在波ピークが明瞭に観測され、アニールによる層構造の乱れが示唆された。また、本法はその簡便な測定原理のため、(1)反射率との同時測定が可能であり、(2)二次元マッピングによる層構造の均一性について可視化できるという特長を有することを示した。そのほか、酸素置換基を有する多環芳香族分子の吸収スペクトル測定,多孔質カーボン中の酸素のX線発光吸収スペクトル測定,キュービックシリコンの電子構造解析,DNA関連分子のX線発光吸収スペクトル,発光過程を識別した蛍光収量X線吸収スペクトル測定方法について解説した。
竹中 久貴*; 永井 宏明*; 伊東 恒*; 村松 康司; 川村 朋晃*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.337 - 340, 2001/07
被引用回数:8 パーセンタイル:52.36(Instruments & Instrumentation)6nm領域における軟X線マイクロスペクトロスコピーに利用され得る高反射率の多層膜X線ミラーを設計・開発した。具体的にはマグネトロンスパッタ法を用いて、直入射条件下で高反射率が得られるCoCr/C多層膜ミラーを作製した。この多層膜ミラーの反射率を測ったところ、88°の入射角において、11.5%(=6nm)であった。この膜をアニール処理すると、反射率は13%に向上し、高反射率の多層膜を開発するうえで、アニール処理が重要であることを示した。
竹中 久貴*; 伊東 恒*; 永井 宏明*; 村松 康司; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.341 - 344, 2001/07
被引用回数:24 パーセンタイル:83.28(Instruments & Instrumentation)水窓領域における軟X線マイクロスペクトロスコピーに利用され得る高反射率の多層膜X線ミラーを設計・開発した。具体的には、層間のインターミキシングを抑えるためにカーボン層を間にはさんだNi/C/Ti/C多層膜を作製した。この多層膜の反射率を放射光を用いて測ったところ、9.5°の入射角に対して40%(=2.76nm)であった。この値はC層をはさまないNi/Ti多層膜のものとほぼ同等以上であった。さらにNi/C/Ti/C多層膜の方がNi/Ti多層膜よりも耐熱性が向上することもわかった。
村松 康司; 広野 滋*; 梅村 茂*; 上野 祐子*; 林 孝好*; Grush, M. M.*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Carbon, 39(9), p.1403 - 1407, 2001/06
被引用回数:18 パーセンタイル:58.33(Chemistry, Physical)電子デバイスなどの超硬質表面保護膜として注目されているスパッタカーボン膜の膜質向上・制御を目指し、分子レベルでの化学結合情報を取得することとその局所構造を解明するため、系統的に条件を変化させて成膜したスパッタカーボン膜のCKX線発光吸収スペクトルを測定した。分光測定はAdvanced Light Sourceにおいて行った。その結果、従来のEELSでは識別できなかった微細構造を吸収スペクトルにおいて観測するとともに、発光スペクトルにおけるショルダーピーク強度と吸収スペクトルにおける微細構造ピークの相対強度比が成膜条件に依存することを見いだした。得られたX線スペクトルをDV-X分子軌道計算法により解析した結果、これらのスペクトル形状はsp炭素原子とsp炭素原子の結合の組み合わせによって定性的に説明できた。
村松 康司; 上野 祐子*; 石渡 洋一*; 江口 律子*; 渡辺 正満*; Shin, S.*; Perera, R. C. C.*
Carbon, 39(9), p.1359 - 1402, 2001/06
環境汚染物質の吸着除去剤や環境触媒などとして注目されている多孔質カーボンにおいて、孔内部の化学反応特性に強く影響を及ぼすと考えられる酸素の化学結合状態を解明するため、多孔質カーボンのOKX線発光吸収スペクトルを測定した。分光測定はAdvanced Light Sourceの回折格子軟X線発光分光装置を用いて行った。その結果、従来の分光手法では直接検出が困難であった孔内部の酸素を軟X線発光吸収分光法によって容易に直接検出できることを示した。さらに、得られたX線スペクトルをDV-X分子軌道計算法により解析した結果、多孔質カーボン中の酸素は従来の熱脱離法で予測されていた-OH,-CHO,-COOHなどの置換基状態では十分に説明できないことがわかった。
村松 康司; 渡辺 正満*; 上野 祐子*; Shin, S.*; Perera, R. C. C.*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 114-116, p.301 - 305, 2001/03
被引用回数:1 パーセンタイル:4.84(Spectroscopy)多孔質カーボンにおいて、孔内部の吸着特性に強く影響を及ぼすと考えられる酸素の表面化学状態を解明するため、多孔質カーボンといくつかの参照化合物のOK X線発光スペクトルを測定した。分光測定は放射光を励起線とする回折格子軟X線発光分光装置を用いて行った。その結果従来の分光手法では直接検出が困難だった孔表面の酸素を本法により容易に検出できることがわかった。また参照試料の発光スペクトル形状との類似性も観測され、分子軌道計算によるスペクトル解析から、多孔質カーボンの孔表面の酸素は主としてカルボニル基が主成分であることが推察された。
村松 康司; 竹中 久貴*; 上野 祐子*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Applied Physics Letters, 77(17), p.2653 - 2655, 2000/10
被引用回数:13 パーセンタイル:51.49(Physics, Applied)高輝度放射光に代表される大強度軟X線の分光・集光素子として不可欠な耐熱性多層膜ミラーの開発に資することを目的として、耐熱特性を支配する化合物バリア層の化学結合状態を解明するため、Mo/SiC/Si多層膜におけるシリコンカーバイド層のCKX線発光吸収スペクトルを測定した。分光測定はAdvanced Light Sourceにおいて行った。得られたX線スペクトルをDV-X分子軌道法により解析した結果、このシリコンカーバイド層はh-またはc-SiCの基本構造において一部のシリコン原子を炭素原子で置き換えた炭素過剰な状態にあることが示唆された。併せて、多層膜における化合物層の非破壊状態分析に軟X線発光吸収分光法が有効であることを示した。