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論文

Dispersion modelling of radioactive materials

永井 晴康; 山澤 弘実*

Environmental Contamination from the Fukushima Nuclear Disaster; Dispersion, Monitoring, Mitigation and Lessons Learned, p.230 - 242, 2019/08

福島第一原子力発電所事故により大気に放出された放射性物質への対応として、国の緊急時対応システムであるSPEEDIの適用状況と課題について解説する。SPEEDI開発の経緯や機能、原子力防災体制における役割を概説するとともに、今回の原子力発電所事故対応においてどのように使われたか、また、使われるべきであったかを、開発者の視点で検証する。これにより得られる教訓と課題が、原子力防災体制の再構築も含めた予測システムの改善や活用方法の検証に役立てられるとともに、今後、万一同様な事故が起こってしまった際に公開される予測情報を適切に理解し、有効に活用するための一助となる。

論文

福島第一原子力発電所における事故対応ワークロード分析に基づく緊急時対応力向上に関する研究

吉澤 厚文*; 大場 恭子; 北村 正晴*

日本原子力学会和文論文誌, 18(2), p.55 - 68, 2019/06

本研究は、東京電力福島第一原子力発電所の緊急時対策本部における事故時のワークロードマネジメントを分析することにより、緊急時対応力向上を目的としたものである。選定した事象は、緊急時対応力が求められた福島第一原子力発電所の3号機におけるHPCIの停止による原子炉注水停止から、原子炉への注水回復を暫定的に回復することに成功した時間帯の緊急時対策本部の対応である。テレビ会議システムの映像を文字起こししたデータを基本データとし、会議録では事実関係の把握が難しい時には、各報告書や調書を参照した。また、ワークロードマネジメントを評価する手法は、Crew Resource Managementの手法を参照した。本研究により、発電所対策本部のワークロードマネジメントの実態が明らかになるとともに、緊急対応力向上のために、発電所対策本部および関係する外部組織に求められる課題が明らかになった。

論文

Preparedness and response for nuclear or radiological emergency as a designated public corporation

奥野 浩; 岡本 明子; 海老根 典也; 早川 剛; 田中 忠夫

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 15 Pages, 2019/05

原子力事故時や放射線の緊急事態の際には、災害対策基本法に基づく指定公共機関である日本原子力研究開発機構(JAEA)は、国及び地方公共団体を支援する役割を負っている。本論文では、(1)原子力施設の原子力事故時又は放射線緊急事態への準備及び対応のための指定公共機関としてのJAEAの役割を明らかにし、(2)2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所の制御不能に起因する敷地外の放射線緊急事態におけるJAEAの防災業務計画に基づく緊急時対応活動の概要、さらに(3)国の防災基本計画及び都道府県の地域防災計画を踏まえ、国及び地方公共団体が実施する訓練への参加を中心に平常時の活動を報告する。

報告書

東京電力福島第一原子力発電所事故時におけるオフサイトの防災業務関係者の外部被ばく線量評価(受託研究)

嶋田 和真; 佐々木 利久*; 飯島 正史*; 宗像 雅広

JAEA-Research 2018-012, 68 Pages, 2019/02

JAEA-Research-2018-012.pdf:4.15MB

防災業務関係者の放射線防護を検討するために、東京電力福島第一原子力発電所事故時のオフサイトの防災業務関係者の外部被ばく線量を評価した。2011年3月12日から31日までに活動内容が詳細に記録された防災業務関係者の1日毎の個人線量の最大値は12日に双葉町で避難支援に従事していた防災業務関係者の650$$mu$$Svであった。次に、大気拡散沈着計算コードを用いて先行研究により推定されたソースタームから放射性核種の大気中濃度と地上面沈着量を計算し、オフサイトの空間線量率を推定した。そして、防災業務関係者の記録の中で日々の活動内容と個人線量が連続的に記録されていた6名に対して外部被ばく線量を計算し、活動領域における計算結果の最大値及び平均値と個人線量計の測定値とを比較した。その結果、活動領域の線量率の最大値から算出した外部被ばく線量の計算値が実測値を概ね包含することを示した。

報告書

安全研究センター成果報告書; 平成27年度$$sim$$平成29年度

安全研究・防災支援部門 安全研究センター

JAEA-Review 2018-022, 201 Pages, 2019/01

JAEA-Review-2018-022.pdf:20.61MB

日本原子力研究開発機構安全研究・防災支援部門安全研究センターでは、国が定める中長期目標に基づき、原子力安全規制行政への技術的支援及びそのための安全研究を行っている。本報告書は、安全研究センターの研究体制・組織及び国内外機関との研究協力の概要とともに、安全研究センターで実施している9つの研究分野((1)シビアアクシデント評価、(2)放射線安全・防災、(3)軽水炉燃料の安全性、(4)軽水炉の事故時熱水力挙動、(5)材料劣化・構造健全性、(6)核燃料サイクル施設の安全性、(7)臨界安全管理、(8)放射性廃棄物管理の安全性、(9)保障措置)について、平成27年度$$sim$$平成29年度の活動状況及び研究成果を取りまとめたものである。

報告書

過去解析から短期予報まで任意の期間及び放出源情報に対する大気拡散計算結果を即座に提供可能な大気拡散データベース計算手法の開発(共同研究)

寺田 宏明; 都築 克紀; 門脇 正尚; 永井 晴康; 田中 孝典*

JAEA-Data/Code 2017-013, 31 Pages, 2018/01

JAEA-Data-Code-2017-013.pdf:9.52MB

原子力緊急時の様々な大気拡散予測のニーズに対応するとともに、事前の環境モニタリング等の事故対応計画の策定に有効な情報をデータベースとして整備することが可能な大気拡散計算手法の開発を行った。本手法では、放出源情報のうち放出点以外の放射性核種、放出率、及び放出期間を特定することなく拡散計算を実施してデータベース化しておき、放出源情報を与えた際にその条件に基づく予測結果を即座に得ることが可能である。この計算を気象解析・予報データの更新に合わせて定常的に実行し、過去から数日先までの連続的なデータベースを整備することで、過去解析から短期の将来予測まで任意の期間及び放出源情報に対する計算結果を即座に作成可能である。この機能は、過去の様々な気象条件に対する拡散解析結果の分析により、モニタリング計画の最適化等の事前計画の立案に利用できる。また、様々な仮想放出源情報を用いた拡散解析により、緊急時対策を検討する上で想定すべき事象の把握が可能である。さらに、本手法に基づきモニタリング結果から放出源情報を逆推定して放射性物質の時空間分布を再現することで、モニタリングの補完として活用可能である。

論文

User interface of atmospheric dispersion simulations for nuclear emergency countermeasures

Hamuza, E.-A.; 永井 晴康; 相楽 洋*

Energy Procedia, 131, p.279 - 284, 2017/12

 パーセンタイル:100

本研究では、WSPEEDIによる大気拡散シミュレーションを原子力発電所から放射性核種が放出された際の緊急時対応の検討に活用する方法を提案する。WSPEEDIは原子力緊急時対応に不可欠な環境中核種分布や気象パターンなどの情報を計算し出力することができることから、その出力を用いて放射性核種の拡散に対して避難計画を策定するために有効な情報を作成し示すことを目指す。まず、ある原子力施設について1年間のWSPEEDI拡散計算を実行し、出力をまとめてデータベースを作成する。次に、データベースを用いた解析から、WSPEEDIの出力データをユーザーが容易に理解できるような拡散状況の特徴を示す数値情報に変換し、原子力緊急時対応に有効な情報として整理する。

報告書

原子力緊急時支援・研修センターの活動; 平成27年度

原子力緊急時支援・研修センター

JAEA-Review 2017-011, 54 Pages, 2017/07

JAEA-Review-2017-011.pdf:3.46MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、災害対策基本法及び武力攻撃事態対処法に基づき、「指定公共機関」として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、JAEAの防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センター(NEAT)は、緊急時には、全国を視野に入れた専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修のほか、国, 地方公共団体の原子力防災関係者のための実践的な訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成27年度、NEATでは、日本原子力研究開発機構の新たな第3期中期計画に基づき、以下の業務を推進した。(1)NEATの基盤整備及び運営体制の維持、(2)機構内専門家の研修及び支援活動訓練の企画実施並びに国、地方公共団体の原子力防災関係者の人材育成及び研修・訓練、(3)原子力防災に係る調査・研究の実施及び情報発信、(4)国が実施する緊急時の航空機モニタリングへの支援についての必要な準備の実施、(5)国際機関と連携を図ったアジア諸国への原子力防災に係る技術的貢献

論文

Lessons learned in protection of the public for the accident at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant

Callen, J.*; 本間 俊充

Health Physics, 112(6), p.550 - 559, 2017/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:42.02(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所事故は、原子炉過酷事故及び使用済み燃料事故時に公衆を防護するための意思決定に実際のところ如何なる洞察をもたらすだろうか。この問いに答えるため、そして原子力発電所の過酷条件による将来の如何なる影響も制限するために、本論文では、時間軸に沿って緊急事態への対応として措置された対策を提示した。論文では、特に公衆を防護するために理解していなければならない軽水炉の過酷条件に起因する事故の進展に関連した洞察に着目している。

論文

市販CPU等半導体素子を使用したロボットおよび無人建設重機の耐放射線性評価と放射線環境下での管理方法

川妻 伸二; 淺間 一*

日本ロボット学会誌, 34(8), p.552 - 557, 2016/10

2011年3月11日に発生した福島第一原子力発電所事故が発生するまで、市販CPU等半導体素子を使用したロボットおよび無人建設重機の耐放射線性評価や放射線環境下での管理方法について、ロボットや建設銃器の研究者、開発者またはユーザを対象としたガイドラインは無かった。大都市災害用に開発されたロボット「クインス」や土砂災害用の無人重機のようなロボットを投入するにあたり、それらの耐放射線性評価や放射線環境下での管理方法が必要となった。1980年代から1990年代にかけて原子力機構(JAEA)が構築した部品や材料の耐放射線性データベースをもとに、市販CPU等半導体素子を使用したロボットおよび無人建設重機の耐放射線性評価や放射線環境下での管理方法のガイドラインを作成した。

論文

Calculations of safe distance from the point of a severe accident during transportation of a package containing spent nuclear fuels

渡辺 文隆; 奥野 浩

Proceedings of 18th International Symposium on the Packaging and Transport of Radioactive Materials (PATRAM 2016) (DVD-ROM), 9 Pages, 2016/09

本論文は、核燃料物質輸送の過酷事故に伴う放射性物質放出の影響に関する計算を示す。フランスで用いられている使用済核燃料輸送物TN12を対象とした過酷事故の隔離距離の追計算、「原子力施設等の防災対策について」の追計算、さらに、日本で使用されている使用済核燃料輸送物NFT-14Pを対象に、フランス論文に記された事故想定で計算した。隔離距離の計算結果は30m程度になった。上記の計算は、米国で開発されたHotSpotコードを用いた。日本で開発・利用されているEyesActとの比較計算も行った。

報告書

原子力緊急時支援・研修センターの活動; 平成26年度

原子力緊急時支援・研修センター

JAEA-Review 2016-005, 55 Pages, 2016/05

JAEA-Review-2016-005.pdf:3.61MB

日本原子力研究開発機構は、災害対策基本法及び武力攻撃事態対処法に基づき、「指定公共機関」として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、日本原子力研究開発機構の防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センターは、緊急時には、全国を視野に入れた専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修のほか、国、地方公共団体の原子力防災関係者のための実践的な訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成26年度においては、日本原子力研究開発機構の年度計画に基づき、以下の業務を推進した。(1)国, 地方公共団体との連携を図った指定公共機関としての技術支援活動、(2)国、地方公共団体の原子力防災関係者の人材育成及び研修・訓練、(3)原子力防災に係る調査・研究の実施及び情報発信、(4)国際機関と連携を図ったアジア諸国への原子力防災に係る技術的貢献 これらの業務のなかで特に、「防災業務関係者のための放射線防護研修」の拡大継続、公開ホームページでの「原子力防災情報」の継続、及び放射線防護対策工事として原子力災害時において建屋内に放射性物質を除去した空気を給気することで汚染された外気の吸入を防ぐよう支援棟2階の正圧化工事を実施した。

論文

Fukushima cleanup; Status and lessons

宮原 要; McKinley, I. G.*; 斎藤 公明; 飯島 和毅; Hardie, S. M. L.*

Nuclear Engineering International, 60(736), p.12 - 14, 2015/11

福島の環境回復の取組みは、避難住民の早期帰還や住民の安全・安心の確保に向けて知見や技術を集約しつつ進められており、今後の原子力防災の観点からも取りまとめた知見が活用されるべきである。

報告書

原子力緊急時支援・研修センターの活動; 平成25年度

佐藤 猛; 武藤 重男; 秋山 聖光; 青木 一史; 岡本 明子; 川上 剛; 久米 伸英; 中西 千佳; 小家 雅博; 川又 宏之; et al.

JAEA-Review 2014-048, 69 Pages, 2015/02

JAEA-Review-2014-048.pdf:13.91MB

日本原子力研究開発機構は、災害対策基本法及び武力攻撃事態対処法に基づき、「指定公共機関」として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、原子力機構の防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センターは、緊急時には、全国を視野に入れた専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修のほか、国、地方公共団体、警察、消防、自衛隊等の原子力防災関係者のための実践的な訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成25年度においては、原子力機構の年度計画に基づき、以下の業務を推進した。(1)国, 地方公共団体等との連携を図った指定公共機関としての技術支援活動、(2)国, 地方公共団体等の原子力防災関係者の人材育成及び研修・訓練、(3)原子力防災に係る調査・研究の実施及び情報発信、(4)国際機関と連携を図ったアジア諸国への原子力防災に係る国際貢献。また、指定公共機関としてこれまでに培った経験及び福島事故への初動時からの対応等を活かし、国レベルでの防災対応基盤の強化に向け、専門家として技術的な支援を行うとともに、支援・研修センターの機能の維持・運営及び国との連携を図った自らの対応能力強化などに重点的に取り組んだ。

報告書

原子力災害時の一時集合に要する移動距離分布の推定

佐藤 宗平; 梅本 通孝*; 本間 俊充

JAERI-Data/Code 2005-009, 114 Pages, 2005/09

JAERI-Data-Code-2005-009.pdf:6.64MB

原研では、これまで実施してきた確率論的安全評価(PSA)研究,シビアアクシデント研究,防護対策最適化手法研究などの成果をもとに、より一層合理的な緊急時防護対策のあり方を検討している。万が一、原子力発電施設において事故が発生した場合、早期防護対策が実施されるが、各種対策を効果的に実施するためには事前の準備や計画が肝要であり、特に迅速な避難の実施により大幅な被ばくの低減が見込まれる。避難による被ばく低減効果をPSAを利用した手法で解析するため、早期防護対策の時間にかかわるパラメータの不確実さを検討した。本研究では、特に避難に要する時間を検討するため、原子力災害時の一時集合に要する移動距離分布の推定手法を開発し、「集合場所参集に要する移動距離」を推定した。当分析では、各県の地域防災計画に記された実際の避難に用いられる集合場所情報を利用し、防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲(EPZ)内の住民を対象とした。この手法を全国商用原子力発電所16サイトに適用し、各サイトにおける「集合場所参集に要する移動距離」を検討した。本報告書には、原子力災害時の一時集合に要する距離分布の推定手法の概要を述べ、分析に用いたデータ及び結果を記載した。また、当手法の問題点及び今後の応用可能性についての検討結果にも言及した。

論文

Improvement of Worldwide version of System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information (WSPEEDI), 2; Evaluation of numerical models by $$^{137}$$Cs deposition due to the Chernobyl nuclear accident

寺田 宏明; 茅野 政道

Journal of Nuclear Science and Technology, 42(7), p.651 - 660, 2005/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:28.49(Nuclear Science & Technology)

本研究の第1報(Terada ${it et al.}$ 2004)では、世界版緊急時環境線量情報予測システム「WSPEEDI」の改良版が大気力学モデルMM5とラグランジュ型粒子拡散モデルGEARN-newとのモデル結合により開発され、チェルノブイル原子力事故への適用計算によって大気中$$^{137}$$Cs濃度の予測性能について数値モデル(MM5/GEARN-new)の妥当性が示された。第2報である本論文では、このMM5/GEARN-newの予測性能評価をチェルノブイル原子力事故時のヨーロッパ域における降水量及び地表$$^{137}$$Cs沈着量の測定値を用いて行った。計算結果が測定値と比較された結果、MM5/GEARN-newは氷相過程を考慮した雲物理スキームにより高精度な降水量が予測された場合、ヨーロッパスケールでの沈着量分布を良い精度で予測することができた。さらに、ネスティング機能を用いてチェルノブイル周辺域についての高解像度計算が行われた。この結果、MM5/GEARN-newは従来の計算モデルでは計算できなかったチェルノブイル周辺での詳細な$$^{137}$$Cs沈着量分布を現実的に予測することができた。

報告書

国際原子力総合技術センターの活動; 平成15年度

国際原子力総合技術センター

JAERI-Review 2004-022, 86 Pages, 2004/10

JAERI-Review-2004-022.pdf:6.75MB

本報告書は、日本原子力研究所国際原子力総合技術センターの平成15年度の業務概要をまとめたものである。当センターにおいて実施した、国内研修及び国際研修業務の内容並びに研修のための研究開発や運営管理などについて記載した。

論文

Improvement of Worldwide Version of System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information (WSPEEDI), 1; New combination of models, atmospheric dynamic model MM5 and particle random walk model GEARN-new

寺田 宏明; 古野 朗子; 茅野 政道

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(5), p.632 - 640, 2004/05

 被引用回数:19 パーセンタイル:19.84(Nuclear Science & Technology)

国外の原子力事故によって放出された放射能の国内の公衆への影響を予測するために、世界版緊急時環境線量情報予測システム「WSPEEDI」が開発されてきた。WSPEEDIは、3次元風速場診断モデル「WSYNOP」と粒子拡散モデル「GEARN」によって構成されている。この従来版WSPEEDIの短所は以下の通りである。(1)多様なスケールを持つ複数の領域についての同時計算が不可能である。(2)大気境界層の取り扱いが単純であり、混合層の時・空間変化が考慮されていない。(3)降水の3次元構造が湿性沈着過程に考慮されていない。これらの問題を改善するため、複数領域の詳細な気象場を同時に予測して粒子拡散モデル「GEARN-new」に提供することが可能な大気力学モデル「MM5」が導入された。この改良版WSPEEDIを検証するため、1986年にチェルノブイリ原子力発電所で発生した事故への適用計算が行われた。地表$$^{137}$$Cs濃度の計算結果と測定値を比較したところ、ヨーロッパ域での放射能の拡散が精度よく再現されたことが示され、改良版WSPEEDIの妥当性が確認された。

論文

Development of remote surveillance squads for nuclear emergency

柳原 敏; 小林 忠義; 宮島 和俊; 田中 貢

International Journal of Robotics and Automation, 18(4), p.160 - 165, 2003/12

1999年9月に東海村で発生した臨界事故の教訓から、放射線環境下でも対応可能なロボットの必要性が明らかになり、原研では、自走式の遠隔操作型情報収集ロボットを(RESQ)を開発した。本開発では、収集する情報の内容,ロボットに必要な機能,ロボットの運用形態,対象施設,等に関する検討を行い、3種類に機能を分化したロボットを製作することとした。これらは、早期に事故現場に適用して情報収集を行うRESQ-A,詳細な事故情報を収集するRESQ-B,試料採取等の軽作業が可能なRESQ-Cである。RESQにより原子力施設での事故等、人間が近づけない領域での情報を容易に収集することが可能になった。

報告書

国際原子力総合技術センターの活動; 平成13年度

国際原子力総合技術センター

JAERI-Review 2003-003, 81 Pages, 2003/05

JAERI-Review-2003-003.pdf:3.48MB

本報告書は、日本原子力研究所国際原子力総合技術センターの平成13年度の業務概要をまとめたものである。東京研修センター及び東海研修センターにおいて実施した研修並びに技術交流推進室が実施した業務の内容を中心に、研修のための技術開発や運営管理などについて述べた。両研修センターでは、年度当初に計画した国内及び国外向けの研修をおおむね予定どおりに実施したのに加え、臨界事故後の法改正に関連して国の要請により実施した原子力専門官研修も第3回目を迎えた。また、12年度より開始した原子力保安検査官研修及び原子力特別防災研修も2年目を迎えた。本年度の修了者の合計は1,310名であった。発足後6年目を迎えた技術交流推進室では、アジア・太平洋原子力技術交流にかかわる業務及び国際研修にかかわる計画立案等を進めるとともに、第3回アジア地域原子力人材養成ワークショップを開催した。これらの活動のほかに、研修内容の改善に資するための技術開発や関連研究も進めており、着実な成果を上げている。

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