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近藤 恭弘; 地村 幹; Cicek, E.*; 福井 佑治*; 二ツ川 健太*; 不破 康裕; 後藤 陸斗*; 平野 耕一郎; 石川 将樹*; 伊藤 崇; et al.
Proceedings of 22nd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.124 - 129, 2026/03
J-PARCリニアックではさまざまなアップグレード計画が進行中であり、その中でも繰り返し周波数倍増計画は最も重要なものである。現在、リニアックは400MeVの負水素イオンビームを、3GeVシンクロトロン(RCS)へ25Hzの繰り返し周波数で供給している。しかし、RCSと計画中の陽子ビーム照射施設の両方に同時にビームを供給するためには、繰り返し周波数を25Hzから50Hzに引き上げる必要がある。照射施設へのビームライン建設に先立ち、2025年5月に現状可能な範囲でのリニアック機器の50Hz動作検証を実施した。また、J-PARC加速器における最も重要な安全装置の一つである粒子数カウンターシステムについても、50Hz動作の検証を行った。その結果、重大な問題は確認されず、今後予定されている50Hzビーム加速実証に向けた準備が整った。本論文では、J-PARCリニアックにおけるビーム加速を伴わない50Hz動作実証の詳細について述べる。
尾上 博則; 小坂 寛*; 松岡 稔幸; 小松 哲也; 竹内 竜史; 岩月 輝希; 安江 健一
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 26(1), p.3 - 14, 2019/06
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価は、処分施設閉鎖後、数万年以上に及ぶ時間スケールを対象として実施される。そのため、長期的な自然現象による影響を考慮した地下水の流速や移行時間といった地下水流動状態の長期変動性の評価技術の整備は重要な技術開発課題である。本研究では、長期的な自然現象のうち隆起・侵食による地形変化や気候変動に着目し、それらに対する地下水流動状態の変動性を、複数の定常解析結果に基づく変動係数で評価可能な手法を構築した。岐阜県東濃地域を事例とした評価手法の適用性検討の結果、過去100万年間の地形変化や涵養量の変化による影響を受けにくい地下水の滞留域を三次元的な空間分布として推定した。本評価手法を適用することで、地層処分事業の評価対象領域において、地形変化や気候変動に対する地下水流動状態の変動性が小さい領域を定量的かつ空間的に明示することができる。さらに、岐阜県東濃地域における事例検討結果を踏まえて、外挿法を用いた地下水流動状態の変動性の将来予測の基本的な考え方を整理するとともに、将来予測手法の適用可能な時間スケールについて考察した。
尾上 博則; 小坂 寛*; 竹内 竜史; 三枝 博光
JAEA-Research 2015-008, 146 Pages, 2015/08
日本原子力研究開発機構では、地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として、岐阜県瑞浪市において結晶質岩を対象とした超深地層研究所計画(以下、MIU計画)を進めている。MIU計画では、研究坑道の建設工程やこれに伴う調査研究の課題、対象、空間スケールなどの違いを考慮し、第1段階(地表からの調査予測研究段階)、第2段階(研究坑道の掘削を伴う研究段階)、第3段階(研究坑道を利用した研究段階)の3つの段階に区分して研究を進めている。本研究では、サイトスケール(研究所用地を中心とした2km四方の領域)の水理地質構造モデルの構築・更新に係る方法論の整備を目的として、第1段階および第2段階で取得されたデータを用いた地下水流動解析を実施し、水理地質構造モデルのキャリブレーションを実施した。その結果、研究坑道掘削前の地下水圧分布ならびに研究坑道掘削に伴う湧水量や地下水圧分布の変化を総合的に精度よく再現できる第2段階のサイトスケールの水理地質構造モデルを構築することができた。
竹内 竜史; 小坂 寛; 佐藤 敦也*; 富山 眞吾*; 景山 宗一郎*; 池田 誠*
JAEA-Research 2011-008, 77 Pages, 2011/06
地下水涵養量を推定する方法の一つである水収支観測を実施するにあたっては、流域ごとにその規模や地形,地質などのさまざまな影響を受けるため、多くのさまざまな流域において、長期に渡る水収支観測が必要となる。しかし、すべての流域を対象として水収支観測を実施することは、多大な費用と長期に渡る観測期間を要することから、涵養量を効率的に推定する手法の確立が課題となっている。本研究では、水収支観測が実施されていない流域を含む広域の水収支を把握するための推定手法の適用性の確認を目的として、東濃地域(日吉川流域)を対象に数値標高モデルを用いた統計量解析を実施し、水収支におけるパラメータの一つである流出量の推定を行った。具体的には、地形計測及び主成分分析結果をもとに、表流水の流れやすさの指標である流出指標を算出した。また、流出指標と実測の流量観測データとを比較することにより、対象地域における流出量の推定を行った結果、対象地域における流出量推定結果は、6割程度の再現性となることが確認された。
小坂 寛; 三枝 博光; 尾上 博則; 竹内 竜史
JAEA-Research 2010-037, 42 Pages, 2011/01
日本原子力研究開発機構では、「地層処分技術に関する研究開発」のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。超深地層研究所計画では、断層の水理特性を把握することを目的として、2010年度に研究坑道から掘削するボーリング孔を利用した長期揚水試験を計画している。本研究では、長期揚水試験における揚水区間の選定や揚水期間の設定などの試験計画策定に資することを目的として、長期揚水試験を模擬した水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析を実施した。このモデル化・解析においては、揚水区間,揚水期間、及び揚水量に着目した感度解析を行い、これらの違いによる水圧観測孔における水圧応答傾向の変化の程度を確認した。結果として、断層を境とする揚水区間の違いにより、水圧観測孔での水圧応答は異なる傾向を示すことが明らかとなった。一方、揚水期間の違い(2週間及び4週間)により、水圧観測孔での水圧応答傾向に顕著な差は見られなかった。また、揚水期間の違いによる各ボーリング孔における最大水頭低下量の変化は、大きいところでも20%程度であり、揚水期間の違いが水圧観測孔での水圧応答に与える影響は小さいことが明らかとなった。これらの結果に基づき、長期揚水試験における揚水区間や揚水期間などの提言を行った。
竹内 竜史; 三枝 博光; 大山 卓也; 毛屋 博道; 佐藤 敦也; 小坂 寛; 武田 匡樹; 大丸 修二; 竹内 真司
JAEA-Research 2010-018, 133 Pages, 2010/08
独立行政法人日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階;地表からの調査予測研究段階」,「第2段階;研究坑道の掘削を伴う研究段階」,「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画である。現在は、第2段階における調査研究として、「研究坑道の掘削を伴う調査研究による地質環境モデルの構築及び研究坑道の掘削による深部地質環境の変化の把握」を段階目標の1つとして調査研究を進めている。本報告書は、2008年度に実施した岩盤の水理に関する調査研究の成果を取りまとめたものである。主な内容としては、研究坑道掘削に伴う地下水流動状況の変化の把握を目的として継続的に実施した水圧モニタリング,湧水量計測の結果を示すとともに、地下水涵養量推定手法の開発を目的とした表層水理観測の結果を示した。また、地下水圧モニタリングなどで得られた情報を用いて、サイトスケール及びブロックスケールの水理地質構造モデルの妥当性確認及びその更新にかかわる方法論を整備することを目的としたモデルの構築及び解析結果を示すとともに、研究坑道の設計・施工への迅速な情報提供を目的としたモデル化・解析技術として、GEOMASSシステムの有用性を示した。
pellets天谷 政樹; 中村 仁一; 更田 豊志; 高阪 裕二*
Journal of Nuclear Materials, 396(1), p.32 - 42, 2010/01
被引用回数:5 パーセンタイル:33.40(Materials Science, Multidisciplinary)2種類のディスク状UO
試料を試験炉にてそれぞれ60及び130GWd/tまで照射した。試料の微細組織を光学顕微鏡観察,SEM/EPMA及び微小X線回折法により調べた。試料の熱拡散率を測定し、熱伝導率を評価した。熱伝導率測定結果から、試料に蓄積された照射欠陥の量が各試料の照射条件に依存することが示唆される。熱拡散率測定前後での格子定数,歪みエネルギー密度の比較から、1200から1500Kの温度領域で見られる熱伝導率の回復は転位の移動に関係していると考えられる。
水野 峰雄*; 高阪 裕二*; 小川 伸太*
JNC TJ8430 2005-002, 136 Pages, 2005/02
粒子焼結による振動充填燃料の熱伝導度向上効果を調べるため、粒子焼結体の熱伝導度測定方法の検討を進めている。平成13
15年度の試験では、粒子間の焼結状態を制御できる試験試料の作製方法を把握し、平板比較法による熱伝導度測定装置により粒子焼結体の実効熱伝導度を測定できる見通しを得た。本年度は熱伝導度測定装置の改良により、高温領域での熱伝導度測定における試料径方向の熱損失の低減をはかった。また今後に計画されている真球度の高いUO
粒子を使用した粒子焼結体の実効熱伝導度測定の見通しを得ることを目的して、同装置により真球度の高いZrO
粒子焼結体における粒子間ネッキングと熱伝導度の相関関係を調べた。その結果、真球度の高い粒子を使用することでネック比の制御がより容易になるとともに、粒子ネック比と焼きしまり歪量の関係が低ネック比領域にも適用できることが判った。標準試料として石英ガラスを用いた装置特性試験における熱伝導度測定値の95%信頼幅は600
900deg. C で
3%と、平成14年度試験における
8%に比較して向上した。ZrO
粒子焼結体の熱伝導度にはネック比依存性が認められた。これは真球度の高い粒子の使用により粒子焼結体内のネッキングが一様化したこと及び装置改良による熱伝導度測定精度向上の効果と考えられる。 粒子焼結体の熱伝導度測定における今後の課題として下記が挙げられる。 1. 熱伝導度測定温度範囲の拡大/2.高温領域での測定精度向上/3.粒子ネック比測定精度の評価
水野 峰雄*; 高阪 裕二*; 森 行秀*; 島田 隆*
JNC TJ8410 2004-006, 85 Pages, 2004/03
硝酸を抽出した網オ系抽出剤を用いて、酸化物燃料からウラン及びプルトニウムを選択的に溶解・抽出する方法(UPRISE法)を検討している。本試験では、アミド系抽出剤へのウランの溶解傾向を調査するとともに、NdN等の代表的な核分裂生成物との分離性能を模擬酸化物を用いて調べた。
水野 峰雄*; 高阪 裕二*; 小川 伸太*
JNC TJ8430 2004-001, 93 Pages, 2004/02
粒子焼結による振動充填燃料の熱伝導度の向上効果を調べるため、クリープ試験装置を用いて異なる粒子ネック比のUO2粒子焼結体を製作し、平板比較法熱伝導度測定装置を使用して熱伝導度測定を行った。本試験では、ネック比0%と37%の試料について、600
800
の範囲で測定を実施した。
水野 峰雄*; 高阪 裕二*; 小川 伸太*
JNC TJ8430 2003-001, 73 Pages, 2003/02
粒子焼結による振動充填燃料の熱伝導度向上効果を調べるため、粒子焼結体の熱伝導度測定方法の検討を進めている。平成13年度は、粒子焼結体の製作条件を把握するための粒子焼結試験を実施した。本年度は平成13年度実施の試験で得られた粒子焼結条件と粒子ネック比の関係を用いて粒子焼結体を製作し、熱伝導度測定試験後の検査により、ほぼ目標どおりの粒子ネック比の焼結体が得られる事を確認した。平板比較法熱伝導度測定装置を製作し、ヘリウム雰囲気下において、測定試料平均温度を800
以上に昇温し、試料肉厚温度差を50
250
の範囲で任意に設定できる事を確認した。標準試料による較正試験により、平板比較法熱伝導度測定装置による熱伝導度測定値の95%信頼幅(2
)は
8%と評価された。焼結体密度63%TDの粒子焼結体の温度範囲800
1100Kにおける熱伝導度として、1.56
1.85W/(m・K)の測定結果を得た。粒子焼結体の熱伝導度測定結果については、今後、粒子焼結体の厚さ、充填密度、ネック比等をパラメータとした熱伝導度測定試験により、検証を進めて行くべきものと考えられる。(今後の課題)粒子焼結体熱伝導度に及ぼす下記影響因子の把握 1.粒子ネック比 2.粒子充填状態(粒子サイズ、サイズ数、充填密度) 3.粒子焼結体厚さ 4.雰囲気(ガス種、圧力)
森 行秀*; 島田 隆*; 高阪 裕二*; 水野 峰雄*
JNC TJ8400 2003-013, 69 Pages, 2002/12
使用済燃料粉化のための前処理として、機械式粉化法(シュレッダー法)と酸化熱処理法が検討されており、それぞれの処理後の粉末のU主成分はUO$2とU$
O
である。 また粉化処理条件によっては異なる粒径の粉体が得られる。 これらの試料形態および温度の違いにより溶解速度に差違があると考えられたことにより、本試験では粉体粒径の異なるウラン酸化物および試験温度条件を変えた溶解試験を実施し、下記の結果を得た。1.比較的粒径が類似する U
O$8粉体(平均粒径3.7$mu$m)と$UO$2粉体(平均粒径2.4$mu$m)で溶解性に関して顕著な差違は認められなかった。2.UO$
粉体の粒径を変えた試験(平均粒径2.4
m
1mm)により、粉体粒径が大きくなるほど溶解速度が小さくなる傾向が確認された。 粒径1mmでは試験時間5時間においてもなお未溶解粉体が観察される等、溶解速度に対する粉体粒径の影響が大きい事が判った。3.中間粒径が1mmのUO$2粉体を使用し、温度をパラメータとした試験により、温度が高くなる程、溶解速度が大きくなる溶解速度の温度依存性が確認され、活性化エネルギーとして11$kcal/mol が得られた。4.硝酸濃度が変化を開始する時間については小粒径のUO$2粉体の方が同程度粒径のU$
O
粉体に比べて早く、また濃度変化幅もUO$2粉体の方が大きくなった。これは溶解反応に消費されるウランと硝酸のモル比の差違(UO$$2:3:8に対し、U$
O$8:3:7$sim$3:8)に起因すると考えられる。5.燃料を微小な粒径にすることができれば、溶解速度の観点からは40deg.$Cにおいて機械式粉砕法および酸化熱処理法の両者に差異はなく、共に適用可能と考えられる。
中村 雅弘; 水野 峰雄*; 高阪 裕二*; 小川 伸太*
JNC TJ8440 2002-003, 55 Pages, 2002/02
本試験では熱伝導度測定用の振動充填燃料焼結体を製作する条件を把握するため、転動造粒法で作製したUO
粒子の円板状充填層をクリープ試験機を使用して高温に保持して定常荷重負荷をかけた粒子焼結試験を実施し、以下の結果を得た。(1)1700
、7MPaの温度/圧縮荷重条件下で約2時間30分保持することにより、充填粒子層に4.5
4.7%の焼きしまり歪量が生じ、粒子ネック比:約40%まで粒子間焼結を進行させられることがわかった。(2)焼きしまり歪量が大きくなると粒子ネック比が大きくなる関係が確認されたことより、基本的に焼きしまり歪量の調整により目的とする粒子ネック比の焼結体を製作できる見通しを得た。(3)粒子充填層の焼きしまり歪量は充填粒子粒径に依存し、粒径が大きい程、焼きしまり歪量は大きくなった。これは粒径増大による接触点数減少に伴う局所応力の増大によるものと考えられた。(4)充填粒子の粒径が小さくなると、粒子充填層肉厚(荷重負荷)方向に比して半径方向の粒子ネック比が小さくなり、粒子が分離しやすくなる傾向が認められた。(5)焼結試験前後の結晶粒径測定結果より、粒子焼結による結晶粒径の有意な変化は認められなかった。
大久保 忠恒*; 佃由 晃*; 上村 勝一郎*; 村井 健志*; 後藤 健*; 土井 荘一*; 千田 康英*; 高阪 裕二*; 木戸 俊哉*; 村田 保*; et al.
日本原子力学会誌, 43(9), p.906 - 915, 2001/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)我が国の原子力発電では、ウラン資源の有効活用及び稼働率向上を目的として、高燃焼度化が進められており、その一環として通商産業省の支援のもと高燃焼度燃料等確証試験が実施されている。PWRにおいては、高燃焼変化が2段階のステップを踏んで進められており、ステップI燃料(~48GWd/t)は平成元年から使用が開始されている。本報告では、関電(株)高浜3号機で照射されたステップI燃料について照射後試験を行い、その照射挙動について解析・評価を行った。その結果、ペレット,燃料要素,被覆管及び燃料集合体の照射挙動は従来燃料の挙動データから予測される範囲であり、特異な挙動は見られないことが確認され、ステップI燃料の健全性・信頼性を確証することができた。
野瀧 友博*; 高阪 裕二*; 高野 公秀; 赤堀 光雄; 荒井 康夫
no journal, ,
MA模擬元素としてNdを10mol%及び25mol%添加したUO
試料の熱クリープ測定をマイクロインデンテーション法により行い、Nd添加による熱クリープ特性への影響について検討した。測定条件は、サファイヤ製円錐型圧子を用い、温度範囲1350から1450
C,荷重2.45N,測定時間300秒とした。いずれの試料も温度上昇に伴い押込み変位量が増大し、Nd添加量が多い方が押込み変位量が小さくなる傾向を示した。押込み変位データから押込みクリープ速度と圧子下相当応力を解析した結果、Nd添加量の増大に伴い押込みクリープ速度は低下する傾向にあることを確認するとともに、応力指数の値からクリープ変形機構として転位クリープが支配的であると推定した。
尾上 博則*; 塩見 哲也*; 草野 友宏; 安江 健一; 小坂 寛; 三枝 博光; 竹内 竜史; 田力 正好*
no journal, ,
本研究では、長期的な地形変化及び気候変動が地下深部の地下水流動特性に及ぼす影響を推定するための方法論を構築することを目的として、岐阜県東濃地域を事例に、既往情報に基づき過去数十万年の古地形及び古気候を推定するとともに、古地形分布を考慮した地質構造モデルの構築を行った。その結果、DEMデータ及びGISを活用することで、河川沿いに点在する段丘面分布データから三次元的に古地形分布を復元する手法を提示した。また、表層水理観測データ,花粉化石分析結果及びそれらに基づく水収支計算による氷期の気候及び地下水の涵養量の推定方法も提示した。さらに、既往情報を有効に活用することで、地下水流動解析を実施するうえでの基盤となる三次元の地質構造モデルを構築した。
武田 匡樹; 竹内 竜史; 小坂 寛; 大山 卓也; 毛屋 博道
no journal, ,
超深地層研究所計画は現在研究坑道掘削の掘削を伴う研究段階にある。岩盤の水理に関しては、研究坑道の掘削に伴う地下水位や地下水圧といった地下水流動場の変化に関するデータに基づく地下水流動解析を通じて、前段階で構築した水理地質構造モデルを更新することを目的の一つとしている。今回はこの地下水流動場の変化に関するデータのうち、研究坑道内から掘削された水圧モニタリング孔を利用した水圧観測結果を示すとともに、水理地質構造モデルの構築の際の地下水流動解析における研究坑道近傍の内部境界条件の設定に関する発表を行う予定である。
竹内 竜史; 三枝 博光; 大山 卓也; 小坂 寛; 佐藤 敦也; 毛屋 博道; 大丸 修二; 武田 匡樹
no journal, ,
超深地層研究所は、結晶質岩を主な対象とした深地層の研究施設のひとつであり、この計画では地層処分研究開発の基盤となる深地層の科学的研究の一環として深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を全体目標の一つとした調査研究が進められている。超深地層研究所計画において適用している段階的な調査研究の進展に伴い、地質環境を理解するための一連の方法論の詳細化とその評価を重ねつつ、あわせて、その過程で得られた経験(失敗例を含む)やノウハウをできるだけ知識化して提示していくことが重要である。このため、本報告では、超深地層研究所計画における岩盤水理に関する調査研究を通じて得られた主な技術的知見を整理した。
毛屋 博道; 竹内 竜史; 戸谷 成寿; 佐藤 敦也; 三枝 博光; 大山 卓也; 小坂 寛
no journal, ,
超深地層研究所計画における岩盤水理に関する調査研究では、「第1段階で構築した水理モデルの妥当性の確認」と「研究坑道掘削時の周辺観測孔の水圧変動などを用いた水理地質構造モデルの更新」を目的としている。そのため、長期水圧モニタリング結果を用いた調査では、研究坑道掘削時の周辺観測孔の水圧観測結果の整理と第1段階で構築した水理地質構造モデルの妥当性検討と周辺観測孔の連続性の把握と水理地質構造の推定を行った。その結果、研究坑道掘削や研究坑道内で実施したボーリング調査に伴う水圧変化を整理することでNNW断層に関する知見を得た。また、この結果は、第一段階で得られた水理地質構造モデルによるNNW断層の水理特性の評価とおおむね一致していることを確認した。
草野 友宏; 安江 健一; 小坂 寛; 三枝 博光; 竹内 竜史; 尾上 博則*; 塩見 哲也*; 田力 正好*
no journal, ,
本研究では、天然現象のうち、隆起・侵食などに起因する長期的な地形変化及び氷期・間氷期サイクルに伴う気候変動に着目し、それらが地下水流動特性に及ぼす影響を推定するため、岐阜県東部の土岐川流域を事例として、過去数十万年の古地形の推定,氷期・間氷期の気候の推定及び地下水流動解析を実施した。古地形については、河川沿いに点在する段丘面分布をもとに、DEMデータ及びGISを活用することで、三次元的に推定した。氷期・間氷期の気候については、表層水理観測データ,花粉化石分析結果及びそれらに基づく水収支計算により推定した。そして、推定した古地形を考慮した水理地質構造モデルについて、定常状態における三次元飽和・不飽和地下水流動解析を実施した。その結果、低位段丘や中位段丘が形成されるような地形変化では地下水流動特性に及ぼす影響は小さいものの、山地や丘陵が形成されるような地形変化では地下水流動特性が大きく変化する可能性が示された。また、気候変動に伴う涵養量の変化は、周辺と比較して標高の高い山地部で、地下水流動特性に影響を及ぼす傾向にあることが示された。