検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 48 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:80.29(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

Coupled bunch instability and its cure at J-PARC RCS

菖蒲田 義博; Saha, P. K.; 發知 英明; 原田 寛之; 高柳 智弘; 田村 文彦; 谷 教夫; 富樫 智人; 外山 毅*; 渡辺 泰広; et al.

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.2946 - 2949, 2017/05

J-PARC RCSのような1MWの大強度のビームの生成を目指す加速器では、加速器の構成要素とビームは、電磁気的に相互作用(ビームの結合インピーダンス)をして、ビームが不安定になる。RCSでは、それがキッカーとの相互作用(キッカーインピーダンス)で起こることが明らかにされており、ビームを不安定にすることなく大強度のビームを達成する手法について研究がなされてきた。著者らは、最近、ビームのもつ空間電荷効果にはビームを安定化させる働きがあることを発見し、MLF行き用の横方向に大きい200$$pi$$mm.mradのエミッタンス のビームに対しては、1MWのビームを達成する手法を確立した。ところが、MR行き用の50$$pi$$mm.mradのエミッタンスの細いビームに関しては、この手法では、ビームを大強度化する上で限界がある。このレポートでは、このようなビームに対して、どのようにして大強度ビームを達成するか、その対策を議論する。また、現在のキッカーインピーダンス低減化対策の現状も報告する。

論文

Progress of injection energy upgrade project for J-PARC RCS

林 直樹; 原田 寛之; 堀野 光喜; 發知 英明; 神谷 潤一郎; 金正 倫計; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 高柳 智弘; 谷 教夫; et al.

Proceedings of 4th International Particle Accelerator Conference (IPAC '13) (Internet), p.3833 - 3835, 2014/07

J-PARC RCSの入射エネルギーの増強(181から400MeV)は、2014年初めに予定されており、これに向けて、進んでいる機器増強の状況を報告する。具体的には、水平ペイントバンプ電磁石電源の更新、増強は、2012年までに完了しており、既に通常運転に用いている。MR/MLF行きのペイントエリアを切替えること、400MeVでも、ペインティングしない調整用のビームを作ること、この2つに必須の可変偏向電磁石システム、電磁石及び電源の据付も2012年に完了した。そして、400MeVを想定したビーム試験も実施し良好な結果を得た。残る大きな増強機器は、新しいシフトバンプ電磁石電源である。現行電源と比較しスイッチングノイズの低減は、期待できるが、新たに発生したリンギングの要因解析、対策を行い製作中である。これは、2013年の長期メインテナンス期間中に据付けられる。

論文

Beam emittance control by changing injection painting area in a pulse-to-pulse mode in the 3-GeV rapid cycling synchrotron of Japan Proton Accelerator Research Complex

Saha, P. K.; 原田 寛之; 林 直樹; 堀野 光喜; 發知 英明; 金正 倫計; 高柳 智弘; 谷 教夫; 富樫 智人; 植野 智晶; et al.

Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 16(12), p.120102_1 - 120102_11, 2013/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:33.13(Physics, Nuclear)

In order to ensure desired extracted beam emittances in a multi user high intensity proton synchrotron, a pulse-to-pulse direct control of the transverse injection painting area is proposed and also been verified through experimental studies in the 3-GeV RCS of J-PARC. The RCS has to ensure two different transverse sizes of the RCS extracted beam for the MLF and MR for 1 MW operation. For that purpose, we have designed and installed two pulse steering magnets in the RCS injection beam transport line and are used for changing injected beam trajectory for a smaller painting area for the MR. The measured extracted beam profile for the MR is found to be narrower as compared to that for MLF and is also quite consistent with corresponding numerical simulations. It is thus confirmed that in a multi user machine beam parameters can be dynamically controlled and delivered as requested by the users even in simultaneous operation.

論文

Performance of the bump system for the painting injection at J-PARC

高柳 智弘; 植野 智晶; 富樫 智人; 原田 寛之*; Saha, P. K.; 發知 英明; 金正 倫計; 神谷 潤一郎; 渡辺 真朗; 吉本 政弘; et al.

Proceedings of 2009 Particle Accelerator Conference (PAC '09) (DVD-ROM), p.1507 - 1509, 2009/05

水平シフトバンプ電磁石は4台が直列に接続され1台の電源で励磁する。この水平シフトバンプ電磁石はビーム入射のためのバンプ軌道を生成するが、4台全体の積分磁場は、近傍のQ電磁石との磁場干渉によりゼロとならない。電源による調整ができないため、薄い絶縁板を用いて電磁石のギャップ調整を行い積分磁場をゼロになるように調整した。その結果、バンプ電磁石磁場の歪みに起因するビーム偏向は1mm以下となり要求を満足することができた。また、ペイント軌道を生成する水平ペイントバンプ電磁石は、各々が1台の電源で接続されている。そのため各電源で調整が可能であり、ビームプロファイルで確認しながら励磁量の調整を行った。その結果、要求された精度でバンプ軌道を生成できることを確認した。

論文

Initial oxidation of Si(110) as studied by real-time synchrotron-radiation X-ray photomission spectroscopy

末光 眞希*; 山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 遠田 義晴*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿

Journal of Vacuum Science and Technology B, 27(1), p.547 - 550, 2009/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.72(Engineering, Electrical & Electronic)

Si(110)表面の初期酸化過程と酸化膜中のSi原子の化学結合状態をシンクロトロン放射光を用いたリアルタイム光電子分光法で研究した。Si$$^{n+}$$($$n$$=1-4)成分の時間発展は、1モノレーヤーまで酸化する間、Si$$^{3+}$$成分が常にSi$$^{4+}$$成分より強いことを示した。これはSi(001)酸化の場合に常にSi$$^{4+}$$の方がSi$$^{3+}$$より強いことと非常に対照的である。Si$$^{3+}$$成分が優勢であることは、Si(110)表面の二種類の結合の存在と、それらに酸素原子が挿入されるときの反応性の違いに関係している。

論文

SR-PES and STM observation of metastable chemisorption state of oxygen on Si(110)-16$$times$$2 surface

山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 高橋 裕也*; 今野 篤史*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 朝岡 秀人; 末光 眞希*

Applied Surface Science, 254(19), p.6232 - 6234, 2008/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.91(Chemistry, Physical)

Si(110)-16$$times$$2表面に室温吸着させた酸素分子の吸着状態と、その後の加熱による吸着構造の変化を放射光光電子分光により研究した。その結果、微量の酸素暴露でもSi$$^{1+}$$だけでなく、Si$$^{2+}$$, Si$$^{3+}$$成分が現れることがわかった。これは、O$$_{2}$$分子が既に酸素が吸着しているサイトの近辺に選択的に吸着されるため生じている可能性が高い。また加熱後のSi$$^{2+}$$, Si$$^{3+}$$成分の結合エネルギーが増加し、熱酸化膜の値に近くなっていることから、室温で準安定状態にあった酸素原子が加熱によりSi-O結合長とSi-O-Si結合角を緩和させたことが示唆される。

論文

Si(110)面上熱酸化膜形成時におけるSiサブオキサイド時間発展のXPSリアルタイム測定

山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 松本 光正*; 加藤 篤*; 齋藤 英司*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆

信学技報, 108(80), p.65 - 70, 2008/06

Si(110)表面の熱酸化膜形成過程及びその界面結合状態をリアルタイム放射光光電子分光により調べた。その結果、酸化開始直後から1原子層(ML)酸化膜形成にいたるまで、Si(110)面の酸化では一貫してSi$$^{3+}$$成分が多いことがわかった。また、870K酸化ではラングミュア型であったO 1sスペクトルの面積強度の時間発展が、酸化温度920Kでは2次元島状成長に対応するシグモイド型の曲線となり、Si(001)面酸化で見いだされた自己触媒反応モデルがSi(110)面酸化にも適用可能であることを確認した。

論文

Bonding structure of ultrathin oxides on Si(110) surface

山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 末光 眞希*; 成田 克*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1074, p.36 - 40, 2008/00

本研究ではSi(110)表面の極薄酸化膜の結合構造をリアルタイム放射光光電子分光法で調べた。実験はSPring-8のBL23SUの表面化学実験ステーションで行われた。酸化温度は813Kで、酸素圧力は1.1$$times$$10$$^{-5}$$Paとした。結果として、第一層と第二層Si原子にかかわるSi2p光電子ピークの内殻準位シフトが、O1sピークの急激な初期増加に対応して急激に減少した。このことはSi(110)-16$$times$$2再構成表面と酸素分子との大きな反応性を示唆している。

論文

Observation of initial oxidation on Si(110)-16$$times$$2 surface by scanning tunneling microscopy

富樫 秀晃*; 高橋 裕也*; 加藤 篤*; 今野 篤史*; 朝岡 秀人; 末光 眞希*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(5B), p.3239 - 3243, 2007/05

 被引用回数:13 パーセンタイル:46.94(Physics, Applied)

Si(110)面は、デバイスの高速化及び高集積化の点から新たな基板表面として注目を集めており、その極薄酸化膜初期形成に伴う表面Si原子のエッチング効果の理解はデバイス作製に欠かせない。われわれは走査型トンネル顕微鏡(STM)を用い、清浄表面の原子レベルの酸化過程を解析した。その結果、Si(001)面とは異なり、酸化に伴うSiエッチングが極めて抑制され酸化層とのシャープな界面が作製可能であることを明らかにした。

論文

Real-time observation of initial thermal oxidation on Si(110)-16$$times$$2 surfaces by O 1s photoemission spectroscopy using synchrotron radiation

末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*; 遠田 義晴*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(4B), p.1888 - 1890, 2007/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:44.55(Physics, Applied)

リアルタイムX線光電子分光法を用いてSi(110)の所期酸化が調べられた。O 1s光電子スペクトルの時間発展はわずかに1.5L相当の酸素導入によっても急速に酸化が進むことを示した。最初の酸化は比較的小さい結合エネルギー成分が主であるが、徐々に比較的大きな結合エネルギー成分に置き換わる。従来知られているSi(111)のドライ酸化のO 1s光電子スペクトルと比較して、Si(110)-16$$times$$2表面のアドアトムかその周辺で酸化が起こると推察される。

論文

XPS and STM studies on initial oxidation of Si(110)-16$$times$$2

末光 眞希*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 高橋 裕也*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 朝岡 秀人

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.996, p.19 - 25, 2007/00

その高いホール移動度、及びマルチゲートFETにおける活性面として、Si(110)は次世代CMOSプロセスで重要な働きをすると期待される。われわれはこのSi(110)清浄表面の酸化初期過程を放射光光電子分光法及び走査型トンネル顕微鏡を用いて調べた。Si(110)清浄表面の16$$times$$2再配列構造を反映し、同表面の初期酸化過程は(111)や(001)面にはない特異な酸化特性を示すことを明らかにした。

論文

Si(110)とSi(100)表面の初期酸化過程の違い; リアルタイム光電子分光測定から

末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*

信学技報, 106(108), p.61 - 63, 2006/06

Si(110)-1$$times$$2表面の初期酸化過程をリアルタイム光電子分光法により評価し、Si(100)面酸化と比較した。Si(110)表面ドライ酸化は酸素導入開始直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される急速初期酸化を示す。急速初期酸化は結合エネルギーの小さいO1s状態の発展を伴い、酸化の進行にしたがってより結合エネルギーの大きなO1s状態がより強く発展する。急速初期酸化は1$$times$$2再配列構造に含まれるとされるSi(111)面と類似した表面アドアトム近傍の酸化と関係付けられる。

論文

Real-time observation of initial thermal oxidation on Si(110)-16$$times$$2 surface by photoemission spectroscopy

末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 遠田 義晴*; 成田 克*

ECS Transactions, 3(2), p.311 - 316, 2006/00

Si(110)表面の初期熱酸化過程を放射光を活用したリアルタイムX線光電子分光法で調べた。Si(110)表面の初期酸化は酸素ガス導入直後の急激な酸化の存在で特徴付けられる。O1s光電子ピークのピーク分離によると少なくとも二つの独立した酸化サイトの存在が示唆された。それらはSi(110)-16$$times$$2表面の複雑な構造を反映しているようである。

論文

Nucleation of oxides during dry oxidation of Si(001)-2$$times$$1 studied by scanning tunneling microscopy

富樫 秀晃*; 朝岡 秀人; 山崎 竜也; 末光 眞希*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 44(45), p.L1377 - L1380, 2005/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:13.72(Physics, Applied)

Si(001)面のシリコン酸化膜の制御を可能にするため、1層未満の酸化過程をSTMを用いて解析した。その結果、酸化初期段階において酸化物1次元チェーンが発生し、酸化物アイランドの構成原子数が4個以上になると2次元平面成長に転じる初期酸化過程におけるモフォロジーの変化を見いだした。

口頭

Si(001)-2$$times$$1ドライ初期酸化における酸化物アイランドの成長モード変化,2

富樫 秀晃*; 末光 眞希*; 朝岡 秀人; 山崎 竜也

no journal, , 

Si(001)面のシリコン酸化膜の制御を可能にするため、1層未満の酸化過程をSTMを用いて解析した。その結果、基板不純物B濃度の上昇に伴い、酸化物2Dアイランドから酸化物1Dアイランドの生成比率が大きくなることを見いだした。

口頭

Si(001)-2$$times$$1ドライ初期酸化過程における基板不純物効果

富樫 秀晃*; 末光 眞希*; 朝岡 秀人; 山崎 竜也

no journal, , 

Si(001)面のシリコン酸化膜の制御を可能にするため、1層未満の酸化過程をSTMを用いて解析し、その結果、基板不純物B濃度の上昇に伴う酸化物2Dアイランドから1Dアイランドの生成比率の上昇を見いだした。表面偏析したBによって誘起される表面歪みが2Dアイランド形成を抑制するためと考えており、表面に析出したB濃度の解析結果を合わせて発表する。

口頭

Initial oxidation of Si(110) as evaluated with real-time XPS

末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*

no journal, , 

次世代CMOSテクノロジーのキーテクノロジーと目されるSi(110)表面の初期ドライ酸化過程を、放射光光電子分光を用いて調べた。高温・低圧反応領域におけるSi(110)表面酸化物の時間発展は、3種類の時間領域からなることが明らかになった。これは従来のSi(001)表面が単独の時間領域を示すことと対照的である。Si(110)初期酸化の特徴は、同表面の原子構造によって理解可能である。

口頭

Si(110)とSi(100)表面の初期酸化過程の違い; リアルタイム光電子分光測定から

末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*

no journal, , 

Si(110)-16$$times$$2表面の初期酸化過程をリアルタイム光電子分光法により評価し、Si(100)面酸化と比較した。Si(110)表面ドライ酸化は酸素導入開始直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される急速初期酸化を示す。急速初期酸化は結合エネルギーの弱いO1s状態の発展を伴い、酸化の進行に従って、より結合エネルギーの高いO1s状態がより強く発展する。急速初期酸化は16$$times$$2再配列構造に含まれるとされるSi(111)ライクな表面アドアトム近傍の酸化と関係付けられる。

口頭

リアルタイム光電子分光測定によるSi(110)-16$$times$$2初期酸化過程の観察,1

富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*

no journal, , 

Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して大きいため、より高速の電子デバイス動作が期待されている。また3次元フィン型トランジスタ構造に用いられる面方位として高集積化の観点からも有望視されている。しかし、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されて来なかった。今回われわれはリアルタイム放射光光電子分光法を用いてSi(110)-16$$times$$2清浄表面の初期酸化過程における酸化物被覆率の時間発展を観察した。その結果、例えば基板温度540$$^{circ}$$C,酸素圧力1.1$$times$$10-5Paで酸化した際に、酸化開始直後に表面の数10パーセントが酸化される急速初期酸化過程が存在することを見いだした。このような急速初期酸化過程はSi(001)-2$$times$$1表面の初期酸化過程では見られないものであり、Si(110)-16$$times$$2再配列表面に周期的に存在するアドアトムクラスターと関連付けて理解される。たとえばpentagon-pair modelでは5個の原子から構成されるアドアトムクラスターが表面に0.25ML存在するとされており、今回得られた初期酸化被覆率と矛盾しない。

48 件中 1件目~20件目を表示