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論文

西部北太平洋における福島第一原子力発電所事故によって放出された$$^{129}$$Iの沈み込み

鈴木 崇史; 乙坂 重嘉; 桑原 潤; 川村 英之; 小林 卓也

JAEA-Conf 2018-002, p.103 - 106, 2019/02

福島第一原子力発電所(1F)事故起因の放射性物質の海洋中での動態解明を行うことを目的に、西部北太平洋における3地点で$$^{129}$$Iの鉛直分布を明らかにした。3地点とも1F事故起因とみられる$$^{129}$$Iは混合層内に存在していた。また最も南側の観測点では水深370m-470mに1F事故起因とみられる$$^{129}$$Iによる極大層が存在していた。溶存酸素濃度及び周辺海域の流速を考慮すると、この極大層は、別の海域の表層に存在していた$$^{129}$$Iが速い下降流によって、水深370m-470mに到達したと考えられる。

論文

Distribution and fate of $$^{129}$$I in the seabed sediment off Fukushima

乙坂 重嘉; 佐藤 雄飛*; 鈴木 崇史; 桑原 潤; 中西 貴宏

Journal of Environmental Radioactivity, 192, p.208 - 218, 2018/12

 パーセンタイル:100(Environmental Sciences)

2011年8月から2013年10月にかけて、福島第一原子力発電所から160km圏内の26観測点において、海底堆積物および沈降粒子中の$$^{129}$$I濃度を観測した。2011年における海底堆積物中の$$^{129}$$I濃度は0.02$$sim$$0.45mBq/kgであった。同海域の海底への主な$$^{129}$$Iの沈着は事故後の半年以内に起こったと推測され、その初期沈着量は約0.36$$pm$$0.13GBqと見積もられた。ヨウ素は生物による利用性の高い元素であるが、事故由来の放射性ヨウ素を海産生物を介して摂取することによる被ばく量は、極めて低いと推定された。福島周辺の陸棚縁辺域(海底水深200$$sim$$400m)では、2013年10月にかけて表層堆積物中の$$^{129}$$I濃度がわずかに増加した。この$$^{129}$$I濃度の増加をもたらす主要因として、福島第一原子力発電所近傍の海底から脱離した$$^{129}$$Iの陸棚縁辺域への再堆積と、河川を通じた陸上からの$$^{129}$$Iの供給の2つのプロセスが支配的であると考えられた。

論文

Vertical distribution of $$^{129}$$I released from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant in the Kuroshio and Oyashio current areas

鈴木 崇史; 乙坂 重嘉; 桑原 潤; 川村 英之; 小林 卓也

Marine Chemistry, 204, p.163 - 171, 2018/08

 パーセンタイル:100(Chemistry, Multidisciplinary)

福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の深さ方向への移行を調べる事を目的に、親潮,黒潮、及びそれらの混合海域においてヨウ素129($$^{129}$$I)の鉛直分布を明らかにした。福島第一原子力発電所起因の$$^{129}$$Iは親潮及び混合海域においては表層で、黒潮海域においては亜表層で観測された。親潮及び混合海域で観測された$$^{129}$$I/$$^{134}$$Csは福島第一原子力発電所の原子炉内のそれより高いことが明らかとなった。高い$$^{129}$$I/$$^{134}$$Csは、(1)事故時に放射性ヨウ素は放射性セシウムより放出されやすかった、(2)汚染地域から$$^{129}$$Iが再放出され、大気経由で沈着した、(3)放射性セシウムが除去された汚染水が観測地点に到達した可能性が示唆された。また亜表層で観測された福島第一原子力発電所起因の$$^{129}$$Iは黒潮続流の蛇行によって運び込まれたと考えられる。、

論文

$$delta^{13}$$C and $$delta^{15}$$N values of sediment-trap particles in the Japan and Yamato Basins and comparison with the core-top values in the East/Japan Sea

Khim, B.-K.*; 乙坂 重嘉; Park, K.-A.*; 乗木 新一郎*

Ocean Science Journal, 53(1), p.17 - 29, 2018/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:48.94(Marine & Freshwater Biology)

日本海の4観測点におけるセジメントトラップ実験によって得られた沈降粒子中の炭素及び窒素安定同位体比($$delta$$$$^{13}$$C、$$delta$$$$^{15}$$N)の分布をまとめた。沈降粒子中の$$delta$$$$^{13}$$Cと$$delta$$$$^{15}$$N値は明瞭な季節変化を示し、その変化は、海洋表層でのクロロフィルa濃度や生物粒子の沈降量の変化とよく一致した。特に、植物プランクトンが増殖する時期には、沈降粒子中の$$delta$$$$^{15}$$Nの同位体分別効果が顕著で、海洋表層でのケイ藻による窒素取り込みの度合いを示すものと考えられた。沈降粒子中の$$delta$$$$^{13}$$Cと$$delta$$$$^{15}$$N値は、いずれも表層堆積物中の値に比べてわずかに低い値を示しており、堆積物中での有機物成分(脂質等)の一部が分解されたものと推測された。本研究の結果は、海洋表層での現象と、海底に記録された同位体情報をつなぐうえで貴重な情報となる。

論文

Factors controlling $$^{134}$$Cs activity concentrations in sediment collected off the coast of Fukushima Prefecture in 2013-2015

福田 美保*; 青野 辰雄*; 山崎 慎之介*; 石丸 隆*; 神田 譲太*; 西川 淳*; 乙坂 重嘉

Geochemical Journal, 52(2), p.201 - 209, 2018/00

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.17(Geochemistry & Geophysics)

福島県沿岸における海底堆積物中の放射性セシウムの最近の挙動を明らかにするため、2013年から2015年にかけて、同海域の12観測点において堆積物中の放射性セシウムの水平、鉛直分布を調査した。表層堆積物(0-3cm)では、水深100m付近の観測点で比較的高い$$^{134}$$Cs濃度が観測された。これらの観測点では粒径が小さく、有機物を多く含む堆積物が支配的であったことから、堆積物表層における$$^{134}$$Cs分布は、堆積物粒子の移動性を反映すると推測された。福島第一原子力発電所東方の一部の観測点では、2014年の観測において、中層(5-16cm層)に高い$$^{134}$$Cs濃度が見られた。この比較的高い$$^{134}$$Cs濃度は、堆積物の粒径との間に有意な関係は示さなかった。また、このような$$^{134}$$Csの局所的な分布は、2015年には見られなかった。上記の結果から、堆積物中の$$^{134}$$Csの分布は、表層付近での堆積物粒子の水平輸送ばかりでなく、中層にかけての鉛直混合によって決定づけられていることがわかった。

論文

福島の環境回復に向けた取り組み,7; 福島沿岸域における放射性セシウムの動きと存在量

乙坂 重嘉; 小林 卓也; 町田 昌彦

日本原子力学会誌, 59(11), p.659 - 663, 2017/11

福島の環境回復に関してまとめた連載記事の一つである。福島第一原子力発電所事故によって環境に放出された放射性セシウムの約7割は海洋に運ばれたと見積もられている。政府等によるモニタリング調査に加えて、国内外の多くの機関の調査研究によって、放射性セシウムの海洋における分布や動態が浮き彫りとなってきた。時間的・空間的に連続した観測データを得ることが困難な海洋においては、数値シミュレーションが積極的に活用され、事故後に新たに得られた知見を踏まえ、さらなる改良が進められている。本論文では、福島の沿岸域におけるセシウムの動きと存在量について俯瞰し、環境回復の現状の科学的な理解を深めるとともに、今後取り組むべき課題について解説している。

論文

Processes affecting long-term changes in $$^{137}$$Cs concentration in surface sediments off Fukushima

乙坂 重嘉

Journal of Oceanography, 73(5), p.559 - 570, 2017/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:32.18(Oceanography)

福島県,宮城県、及び茨城県の沖合71観測点で得られた表層(深度0-10cm層)堆積物中の放射性セシウムの濃度の時間変化の傾向をまとめるとともに、その変化に及ぼす堆積物の鉛直混合の影響について詳しく議論する。沿岸域(水深100m以浅の海域)における表層堆積物中の$$^{137}$$Cs濃度は、観測点によってその速度は異なるものの、2011年から2015年までに、平均して一年あたり27%の割合で減少した。このような$$^{137}$$Cs濃度の目立った時間変化は、沖合海域では見られなかった。沿岸域における表層堆積物中の$$^{137}$$Cs濃度減少には、堆積物の鉛直混合に伴う希釈が最も大きく寄与しており、堆積物鉛直混合モデルによる解析の結果、上記の減少率の半分以上がこの過程で説明することができた。$$^{137}$$Csを吸着した堆積物の水平移動や、堆積物からの$$^{137}$$Csの溶脱も、表層堆積物中の$$^{137}$$Cs濃度減少に寄与しているが、堆積物の鉛直混合に比べて効果は低いと推測された。

論文

Preface "Radionuclides in coastal sediments after the accident of Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant; Distribution, dynamics and fate"

長尾 誠也*; 乙坂 重嘉; 帰山 秀樹*

Journal of Oceanography, 73(5), P. 527, 2017/10

福島第一原子力発電所事故から5年以上が経過し、海洋環境においても多くの調査研究が進められてきた。海底堆積物中の放射性セシウムの水平分布、時系列変動については、2011年5月より、主に宮城県・福島県・茨城県・千葉県沿岸域でのモニタリング調査が続けられている。しかしながら、事故由来放射性核種による海底堆積物及び海底付近の生態系への影響評価は、その局所依存性や観測の困難さ等により、他の環境調査に比べて遅れていた。今回、「Journal of Oceanography」誌において標題の特集セクションを組み、河口,沿岸及び沖合海域における海底堆積物中の放射性セシウムの濃度分布や、その数年規模での変化傾向と要因についての4報の論文を掲載した。本解説は、その特集の企画意図を示すとともに、内容を概観するものである。

論文

Dissolved radiocaesium in seawater off the coast of Fukushima during 2013-2015

福田 美保*; 青野 辰雄*; 山崎 慎之介*; 西川 淳*; 乙坂 重嘉; 石丸 隆*; 神田 譲太*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 311(2), p.1479 - 1484, 2017/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:42.02(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所(福島第一原発)近傍における海水中の放射性セシウム分布の決定要因を明らかにするため、2013年から2015年にかけて福島第一原発から10km圏内の7観測点で得られた海水中の$$^{137}$$Cs濃度と、海水の特性(塩分、水温、ポテンシャル密度)との関係についてまとめた。海水中の$$^{137}$$Cs濃度は原発近傍で高く、また比較的低密度の海水で高かった。この結果から、河川水や福島第一原発港湾内からの海水の流入が、局所的に高い$$^{137}$$Cs濃度の増加をもたらしたと推測される。なお、これらの比較的高い$$^{137}$$Cs濃度を持つ海水は、より低密度の海水の下層へと貫入することにより、水深20$$sim$$50m付近まで運ばれる場合があることが明らかになった。

論文

Year-round variations in the fluvial transport load of particulate $$^{137}$$Cs in a forested catchment affected by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident

松永 武; 中西 貴宏; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 武藤 琴美; 都築 克紀; 西村 周作; 小嵐 淳; 乙坂 重嘉; 佐藤 努*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 310(2), p.679 - 693, 2016/11

AA2015-0821.pdf:3.78MB

 被引用回数:5 パーセンタイル:23.48(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所事故に由来する放射性Csの森林集水域からの流出挙動とその変動要因を解明するために、渓流水中の懸濁態放射性Csの流出量を2012年から2年間連続して測定した。懸濁態$$^{137}$$Csの流出は、流域からの懸濁物質の流出と密接な関係があり、降雨量の多い8-9月に増加した。$$^{137}$$Csは懸濁物質中の粘土鉱物に強く結びついており、流下中に水中に溶存しないことが、鉱物同定及び抽出実験の結果より示唆された。また、単位懸濁物質量あたりの$$^{137}$$Cs濃度は、2012年から徐々に低下していた。これらの結果より、懸濁態$$^{137}$$Csの流出量は、降雨量に関連した懸濁物質量の変動と、懸濁物質中の$$^{137}$$Cs濃度の経年変化の両方の影響を受けて変化していることが明らかとなった。

論文

福島原発事故由来の放射性物質が付着した海底堆積物の再懸濁と水平輸送過程

本多 牧生*; 乙坂 重嘉

日本原子力学会誌, 58(4), p.225 - 228, 2016/04

2015年8月に公表された、福島第一原子力発電所の南東沖115kmにおけるセジメントトラップ実験結果に関する論文(Buesseler et al., 2015)の内容を中心として、福島沖合海底への放射性セシウムの沈降移動や、沿岸-沖合間の水平輸送機構について解説する。時系列セジメントトラップで観測した粒子態放射性セシウム沈降量は、海底から再懸濁したとみられる鉱物粒子の移動量とともに顕著に変化した。このことから、沈降粒子中の放射性セシウムは、海洋表層から鉛直的に沈降したものに加え、海底付近を沖合に向かって移動したものを多く含むことがわかった。特に、2013年秋季に観測された放射性セシウムの粒子束の増加は、福島沖を複数の台風が通過したことが原因であると推定された。ただし、海底における放射性セシウムの沈着量と、沖合海底への輸送量を比較した結果、沿岸域の海底に沈着した放射性セシウムの大部分は沿岸域に留まっており、沖合に移動する割合は年に1$$sim$$2%程度であると見積もられた。

論文

Tracking the fate of particle associated Fukushima Daiichi cesium in the ocean off Japan

Buesseler, K. O.*; German, C. R.*; 本多 牧生*; 乙坂 重嘉; Black, E. E.*; 川上 創*; Manganini, S. M.*; Pike, S.*

Environmental Science & Technology, 49(16), p.9807 - 9816, 2015/08

 被引用回数:11 パーセンタイル:37.29(Engineering, Environmental)

福島第一原子力発電所の115km南東の沖合の定点において、水深500m(上層)と1000m(下層)の2層にセジメントトラップを設置し、3年間にわたって沈降粒子を採取した。採取した沈降粒子は主に鉱物で構成されており、沈降粒子の多くは定点周辺の陸棚域の海底を起源としていると推測された。沈降粒子中の$$^{137}$$Cs/$$^{210}$$Pb比を福島周辺海域の堆積物の値と比較した結果、沈降粒子は水深120m以浅の陸棚上部と500m以深の陸棚斜面の2種類の堆積物で構成していることがわかった。本研究で観測した沈降粒子による放射性Csの輸送量は、同原子力発電所の100km東で観測した先行研究での値に比べて一桁高かった。この観測点による違いは、放射性Csを沈着した陸棚堆積物が、南東向きの底層流によって沖合へと運ばれたためと推測された。ただし、この陸棚-沖合間の放射性Csの水平輸送量は、陸棚上の堆積物中に存在する放射性Csのごく一部であることから、この過程が福島第一原子力発電所周辺の海底における放射性Csの蓄積量を急速に減少させる能力は低いと考えられる。

論文

A Passive collection system for whole size fractions in river suspended solids

松永 武; 中西 貴宏; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 都築 克紀; 西村 周作; 小嵐 淳; 乙坂 重嘉; 佐藤 努*; 長尾 誠也*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1291 - 1295, 2015/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:53.75(Chemistry, Analytical)

河川中の懸濁物に含まれる放射性核種を研究する目的で、従来にない簡便な受動型の捕集方法を開発し、実証した。これは複数のカートリッジフィルターを備えた大型ホルダーを用いるものである。河川水は河床勾配を利用して、上流からホースによりフィルタホルダーに自然に導く。この方法により、長期にわたる無人捕集が可能になる。従来法に比較して大きな量(数十グラム以上)を捕集することになるので、通例の放射性核種濃度分析に加えて、懸濁物の特性分析も行うことができる長所を持つ。この手法は、懸濁物に含まれる化学物質の研究にも利用できるであろう。

論文

Vertical and lateral transport of particulate radiocesium off Fukushima

乙坂 重嘉; 中西 貴宏; 鈴木 崇史; 佐藤 雄飛; 成田 尚史*

Environmental Science & Technology, 48(21), p.12595 - 12602, 2014/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:45.16(Engineering, Environmental)

福島第一原子力発電所から約100km東方の沖合に、2011年8月から約2年間にわたってセジメントトラップを設置し、事故由来の放射性セシウムの海底への輸送フラックスを見積もるとともに、鉛同位体濃度等を指標として沈降粒子の輸送過程を解析した。$$^{137}$$Cs粒子束は観測期間の初期に高く、季節的に変動しながら全体として減少傾向を示した。この放射性セシウムの粒子束は、主に2つのモードで制御されていた。一つ目は表層水中で放射性セシウムを取り込んだ粒子の急速な鉛直輸送(鉛直モード)であった。このモードは、特に事故後の早い段階で支配的であり、観測点付近の海底における放射性セシウムの分布を形成したと推測された。二つ目のモードは、海底付近に運ばれた粒子状放射性セシウムの再移動であった(水平モード)。福島周辺の広域で採取した海底堆積物中の$$^{137}$$Cs/$$^{210}$$Pb比を沈降粒子と比較することにより、水平モード時に堆積物が移動する範囲は数十km程度であると推定された。

論文

Speciation of iodine isotopes inside and outside of a contaminant plume at the Savannah River Site

Schwehr, K. A.*; 乙坂 重嘉; Merchel, S.*; Kaplan, D. I.*; Zhang, S.*; Xu, C.*; Li, H.-P.*; Ho, Y.-F.*; Yeager, C. M.*; Santschi, P. H.*; et al.

Science of the Total Environment, 497-498, p.671 - 678, 2014/11

 被引用回数:7 パーセンタイル:60.91(Environmental Sciences)

pHを制御する溶媒抽出法と加速器質量分析(AMS)を組合せることにより、環境水中の$$^{129}$$I/$$^{127}$$I同位体比をヨウ素化学種(ヨウ化物イオン,ヨウ素酸イオン,有機体ヨウ素)別に定量する簡便な試料前処理法を開発した。本法は、試料水のイオン強度による影響を受けにくいことから、幅広い特性の環境水試料に適用できることが期待される。本法を米国サバナリバーサイトの地下水分析に適用して測定した$$^{129}$$I濃度を、既報の分析法(溶媒抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法)と比較し、分析法の確かさを評価した。さらに同地域において、地下水中の$$^{127}$$I及び$$^{129}$$I濃度とそれらの化学種の空間分布を、地下水中のpH,酸化還元電位,有機物濃度等の地球化学的指標と合わせて解析した。結果として、同地域の地下水中の$$^{129}$$I/$$^{127}$$I比や$$^{129}$$I化学種は、強いpH依存性を示しながら変化することがわかった。

論文

Radiocesium derived from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident in seabed sediments; Initial deposition and inventories

乙坂 重嘉; 加藤 義久*

Environmental Science; Processes & Impacts, 16(5), p.978 - 990, 2014/05

 被引用回数:24 パーセンタイル:16.67(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所の事故以降、広い範囲の海底堆積物から事故起因の放射性核種が検出されている。本論文では、福島県,宮城県及び茨城県沖の海底堆積物中に蓄積した事故由来の放射性セシウムの量を概算するとともに、堆積物への放射性セシウムの主要な沈着過程を推定した。2011年10月現在、海底堆積物中の$$^{134}$$Csの総量は0.20$$pm$$0.05PBq(2011年3月に減衰補正した値)で、そのうちの95%が200m以浅の沿岸に蓄積していると見積もられた。沿岸域では、事故後数か月の間に、放射性Csを含む海水が堆積物と接触することによって、目立った沈着が見られたと推測された。河川も沿岸への放射性セシウムの供給源として重要であるが、少なくとも事故後半年以内について言えば、その効果は相対的に小さいと考えられる。

論文

Determination of total iodine concentration in aquatic environments using cathodic stripping voltammetry combined with sodium hypochlorite (NaClO) oxidation

佐藤 雄飛; 乙坂 重嘉; 鈴木 崇史

Journal of Water and Environment Technology (Internet), 12(2), p.201 - 210, 2014/04

本研究では、懸濁態および溶存態中の全ヨウ素濃度を簡便かつ迅速に測定するために、次亜塩素酸による試料の酸化分解(NaClO-酸化分解)とボルタンメトリーを組み合わせた分析法を提案する。代表的な3種類の試料(参照土壌、堆積物、海藻)を用いた検討の結果、最適なNaClO-酸化分解の条件は、40-50$$^{circ}$$C、2時間の分解であった。この条件を用いて、有機態ヨウ素の標準物質であるチロキシンを用いて、本法によるヨウ素の回収率を調べたところ、97%以上であった。また、チロキシンと参照土壌を混合しチロキシン由来ヨウ素(チロキシン-ヨウ素)の回収実験(標準添加-回収実験)を行ったところ、1-7$$mu$$mol g$$^{-1}$$の濃度範囲において、ほぼ全てのヨウ素が回収された。懸濁態試料(参照土壌, 堆積物, 海藻, 濾紙上懸濁物)および溶存態試料を用いて、本法と、従来の一般的な分析法であるNaOH-分解および燃焼法の測定結果と比較した。NaOH-分解においては、従来法は本法に比べ低い測定値となり、分解能力が不十分であることが示唆された。燃焼法では、一部の試料で従来法は、本法に比べて低い測定値となり、これはおそらく、トラップ効果と不十分な燃焼が原因であることが推測された。

論文

Sedimentation and remobilization of radiocesium in the coastal area of Ibaraki, 70 km south of the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant

乙坂 重嘉; 小林 卓也

Environmental Monitoring and Assessment, 185(7), p.5419 - 5433, 2013/07

AA2012-0281.pdf:0.47MB

 被引用回数:45 パーセンタイル:8.94(Environmental Sciences)

茨城県北部沿岸海域に設けた9定点で実施した時系列観測の結果から、福島第一原発事故によって放出された放射性セシウム(Cs)は、下記の過程によって同海域の堆積物に蓄積されたものと結論付けた。(1)施設周辺海域から海水とともに移流・拡散した溶存態の放射性Csは、事故後の早い段階で沿岸堆積物に沈着した。2012年1月現在、周辺海域における堆積物中に存在する放射性Csの大部分は、この時の沈着によるものである。(2)堆積物中の放射性Cs存在量は、浅海域ほど大きかった。これは、より多くの放射性Csが堆積物と接触したことに加えて、堆積物内そのものの鉛直輸送がより活発であるためである。(3)沿岸堆積物中の放射性Csの大部分は鉱物などの親石成分に取り込まれており、その取り込みはほぼ不可逆的である。(4)放射性Csの一部は粒径の小さな鉱物粒子に選択的に取り込まれ、海底上の高濁度層を経て水平方向に移動する。(5)現在のところ、河川からの物質負荷はこの研究海域への放射性Csの主要な供給源とは考えにくいが、今後この寄与は増加する。

論文

Iodine-129 concentration in seawater near Fukushima before and after the accident at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant

鈴木 崇史; 乙坂 重嘉; 桑原 潤; 川村 英之; 小林 卓也

Biogeosciences, 10(6), p.3839 - 3847, 2013/06

 被引用回数:14 パーセンタイル:37.85(Ecology)

福島第一原子力発電所事故により環境中にさまざまな放射性物質が放出された。事故起因の$$^{129}$$Iの影響を評価することを目的に事故前後における海水中の$$^{129}$$I濃度を測定した。事故前の$$^{129}$$I濃度の結果から北太平洋の北緯36度から44度における濃度分布は緯度の減少とともに減少している傾向を示した。事故後の海水中の$$^{129}$$I濃度は最大値で73倍、平均値で約8倍上昇していることが明らかとなった。また鉛直分布の結果から水深1000mまでの事故起因$$^{129}$$Iのインベントリーは(1.8-9.9)$$times$$10$$^{12}$$atoms/m$$^{2}$$であった。海水中の$$^{129}$$I測定結果から海産生物摂取による内部被ばく量を見積もったところ、事故起因の$$^{129}$$Iによる被ばく量は極めて小さいと考えられる。

論文

海底堆積物中の放射性セシウム濃度の推移

乙坂 重嘉

Isotope News, (710), p.12 - 15, 2013/06

東京電力福島第一原子力発電所の事故によって海洋にもたらされた放射性核種の、海底堆積物中での分布状況と濃度の推移について、政府等のモニタリング結果に加えて、発表者らが進めてきた海洋調査の結果をまとめ、解説する。福島県及び茨城県沿岸の海底には、他の海域に比べて高い放射性セシウム濃度が観測されている。これらの海域では、事故後の早い段階での汚染度の高い海水の流入が、より多くの放射性セシウムを海底に沈着させたと推測される。同海域の海底堆積物中の放射性セシウム濃度は、事故後3か月から半年にかけて減少傾向を示し、その後は目立った変化を示さなかったことから、海底堆積物への放射性セシウムの主な沈着と再分布は、事故から半年以内に生じたと考えられる。

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