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横田 顕; 瀬谷 真南人; 菅原 聡; 石川 譲二; 横堀 智彦
JAEA-Technology 2026-010, 73 Pages, 2026/07
高減容処理施設は、研究施設等廃棄物のうち、主に、原子力科学研究所で発生する低レベルの
・
固体廃棄物を対象に、将来の浅地中埋設処分(以下「埋設処分」という。)に対応可能な廃棄体を作製することを目的として建設された施設である。高減容処理施設においては、廃棄物の解体、分別、詰替え、高圧圧縮処理、溶融処理等の処理を行っており、平成11年(1999年)に操業を開始し、以降、令和5年度末(2023年度末)までに約23,000本(200Lドラム缶換算)の廃棄物の処理を行ってきた。処理作業及び設備運転のためには、電気、換気空調、ガス、水等の電気機械設備の維持管理が不可欠であり、当該電気機械設備についても、操業開始以降、保守、修理等を含め適切に運転を行ってきた。これまでの電気機械設備の運転、保守の状況をとりまとめることは、今後の管理を検討する上で有効である。本稿では、これら電気機械設備の運転及び保守の実施状況について報告を行う。
中村 剛実; 小笠原 礼羅; 牛島 寛章; 岡田 祐次; 山口 淳史; 堀口 洋徳; 平根 伸彦
JAEA-Technology 2026-008, 39 Pages, 2026/07
研究用原子炉JRR-3での照射研究は、熱中性子から高速中性子までを対象に実施されており、照射効果を正確に評価するためには中性子スペクトルの影響を考慮する必要がある。JRR-3は20MWの高出力炉のため燃料と可燃性吸収体のカドミウムワイヤが燃焼し、燃焼度の均一化や長期運転を目的に定期的に燃料のシャッフリングと交換が実施されている。計算解析で確度良く中性子スペクトルを評価するにはこの燃焼履歴を時間的・空間的に正確に再現する必要があるため評価を難しくしている。そこで燃焼を伴うJRR-3シリサイド平衡炉心の照射設備に対して、中性子スペクトルを簡便に確度良く評価できる手法を検討し、評価結果の妥当性を検証した。本手法は、MCNPコードを用いて各照射場の初期推定スペクトルと応答関数を計算し、さらにAu-Al線やNi線等の中性子フルエンスモニターから測定した反応率を用いてSAND-IIによりアンフォールディングするものである。2023年度から2025年度にかけて特性測定を行い、7サイクル分の中性子フルエンスモニターの実測値を用いてアンフォールディングを行った結果、すべてのケースにおいて反応率のC/Eの値が1.000となり収束が良好であること、実測中性子束との差異が水力照射設備HR-1で0.3%以内、気送照射設備PN-2で0.8%以内、垂直照射設備RG-2で0%であることから解スペクトルの結果が妥当であることが分かった。本手法の適用により広く利用ニーズに応えることができ、JRR-3照射場の信頼性が向上することで、照射研究の推進に大きく寄与することが期待できる。
石田 怜也; 青木 えみ; 園部 博; 大戸 勤; 木村 明博
JAEA-Review 2026-019, 50 Pages, 2026/07
平成24年(2012年)10月にCトレンチ内にて発生したSFC$※$廃液移送管からの漏えい事象に端を発し、第4排水系配管及びSFC系統廃樹脂移送管でも漏えい事象が発生した。また、タンクヤードにおいても廃液管からの漏えい事象(溶接部に滲み)及び廃液タンクからの漏えい事象も発生した。これら事象の発生以降、ホットラボ建家から材料試験炉(JMTR)タンクヤード 廃液タンクへの放射性液体廃棄物(以下「液体廃棄物」という。)の移送が中断されている。令和元年(2019年)9月にJMTRタンクヤードの廃液配管及びホットラボ建家からの液体廃棄物を受け入れる廃液タンクが更新され健全な状態になったことから、液体廃棄物の移送を再開する計画を策定している。このため、ホットラボ建家からCトレンチを経由しタンクヤードに敷設されている廃液配管の健全性を確認するため、廃液配管溶接部の放射線透過試験(以下「RT」という。)を実施することとなった。当該廃液配管は、アスベストを含む保温材(以下「アスベスト含有保温材」という。)が巻きつけられていることを確認していることから、RT実施に当たり、当該廃液配管からアスベスト含有保温材を撤去するが、当該撤去作業を実施する際は関係する法令・規則を遵守し、作業者の安全を確保することが必要不可欠である。本報告書は、アスベストによる作業者の健康や周辺環境への影響を最小化するため、管理区域におけるアスベスト含有保温材の撤去計画の策定、撤去作業及び保管管理方法についてまとめたものである。※Spent Fuel Cutting Poolの略称
廃炉環境国際共同研究センター; 大阪大学*
JAEA-Review 2026-010, 87 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「視界不良・高線量下での空間認識のための超音波可視化技術」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究では、1F廃炉における燃料デブリ取り出しにおいて、取り出し作業中に想定される視界不良・高線量環境下における空間認識が可能な技術として、超音波フェイズドアレイ(以下、「PA」という。)による可視化手法を確立することを目的とする。空中・水中両方での物体形状の可視化技術の開発を目指し、プロジェクトを実施研究グループごとに、(1)超音波PA計測による空中・水中での物体形状の可視化(大阪大学)、(2)空中超音波PAデバイスの開発(日本大学)、(3)高フレームレートPAによる粒子浮遊環境下での可視化スキームの構築(東北大学)、(4)高強度ガンマ線環境に対応する超音波計測手法の開発(大阪大学)の4項目に分けて研究・開発を実施する。
廃炉環境国際共同研究センター; 高エネルギー加速器研究機構*
JAEA-Review 2026-006, 53 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「高放射線耐性を有する無線データ伝送用チップセットの要素開発(ベースバンド回路開発)」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1Fの原子炉格納容器および圧力容器内において使用可能な無線通信システムの構築を目的とし、耐放射線性を有する回路技術の要素開発を行うものである。要素開発は「高周波アナログ回路開発」と「ベースバンド回路開発」の二つのサブテーマの連携により実施される。本研究では、ベースバンド回路開発を担当し、耐放射線性を有するシリコンCMOS集積回路技術を用いて各種回路を設計・実装する。アナログベースバンド回路では、可変利得増幅器、データコンバータ、位相同期回路、基準クロック発生回路などのアナログ信号処理回路を開発する。デジタルベースバンド回路では、誤り訂正や符号化などのデジタル信号処理回路と耐放射線性をもつランダムアクセスメモリを開発する。また、これらの回路動作を検証するため、ソフトウェアとハードウェアを統合した設計環境を構築する。発振回路については、低消費電力で高安定性をもつ振動子の開発と放射線耐性の評価を行う。最終的には、通信速度2.5Mbps以上、積算線量1MGy以上に耐える無線通信用チップセットの試作部品の実現を目指す。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京科学大学*
JAEA-Review 2026-005, 51 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「高放射線耐性を有する無線データ伝送用チップセットの要素開発(高周波アナログ回路開発)」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1Fの原子炉格納容器および圧力容器内において使用可能な無線通信システムの構築を目的とし、耐放射線性を有する回路技術の要素開発を行うものである。要素開発は「高周波アナログ回路開発」と「ベースバンド回路開発」の二つのサブテーマの連携により実施される。本研究では、高周波アナログ回路開発を担当し、耐放射線性を有するシリコンCMOS集積回路技術に加え、ダイヤモンド半導体を用いて各種回路を設計・実装する。シリコンCMOS高周波アナログ回路では、電力増幅器、低雑音増幅器、ミキサ、可変利得増幅器などの高周波アナログ信号処理回路を開発する。ダイヤモンド半導体では、電力増幅器および電源回路についてデバイスから開発する。最終的には、通信速度2.5Mbps以上、積算線量1MGy以上に耐える無線通信用チップセットの試作部品の実現を目指す。
福島廃炉安全工学研究所*
JAEA-Evaluation 2026-004, 29 Pages, 2026/07
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)は、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年12月21日内閣総理大臣決定)及びこの大綱的指針を受けて作成された「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成29年4月1日文部科学大臣決定)、並びに原子力機構の「研究開発課題評価実施規程」(平成17年10月1日制定、令和2年4月22日改正)等に基づき、令和8年3月2日に「東京電力福島第一原子力発電所事故の対処に係る研究開発」に関する中間評価を福島研究開発・評価委員会に諮問した。これを受けて、福島研究開発・評価委員会は、委員会において定められた評価方法に従い、原子力機構から提出された令和4年度
令和7年度までに実施された研究開発について評価を実施した。本報告書は、福島研究開発・評価委員会より提出された中間評価の内容をとりまとめたものである。
三原 武; 浦野 建太; 宇田川 豊; 垣内 一雄
JAEA-Technology 2026-009, 15 Pages, 2026/06
反応度事故(RIA)条件下で生じる照射済燃料の破損に伴って生じる機械的エネルギー(衝撃圧力や水撃力)は、燃料の細片化状態及び温度に強く依存する。低温で急速に破損するペレット/被覆管機械的相互作用(Pellet/Cladding Mechanical Interaction: PCMI)を原因とする破損では、FPガスの放出に伴ってペレット細片が水中を高速で移動し、水との超高効率な熱伝達により急激な蒸気発生が生じ、衝撃的なエネルギーが発生する。このことから、粒子表面積及びペレット細片の高速移動による極めて高い効率での熱伝達が重要な影響因子と考えられる。264-2実験及び264-24実験では、このようなRIA時に特有のペレット細片運動の駆動力が介在しない条件での燃料-水接触を模擬できるよう、試験条件を設計した。他方、264-24実験では、ペレット粒子の比表面積(単位重量あたりの表面積)を、これまで最も高かった高燃焼度燃料よりもさらに大きくなるように設計した。さらに、燃料エンタルピー(単位質量あたりの熱エネルギー)についても、従来の観測結果を踏まえ、高い機械的エネルギーの発生が期待される条件に設定した。この結果、バースト的なFPガス放出を駆動力としてペレット細片が急速に分散すると考えられる高燃焼度燃料のPCMI破損ケースと比較して、衝撃圧力及び水撃力のエネルギーのいずれも大きく下回り、機械的エネルギーの発生におけるペレット細片運動の駆動力の重要性が明瞭に示された。
大森 崇純; 冬島 拓実; 佐谷戸 夏紀; 斎藤 長月; 高部 湧吾; 遠藤 泰一; 井上 修一; Wojtania, G.*; Migdal, M.*; 武内 伴照; et al.
JAEA-Technology 2026-006, 47 Pages, 2026/06
材料研究、RI製造などの中性子照射研究の中核を担っていた材料試験炉(Japan Materials Testing Reactor: JMTR)の廃止が決定された。それに伴い、国内で照射試験及び照射試験炉の運転技術や照射技術の継承を行うことが困難な状況となっている。こうした課題に対処するため、海外の照射炉を用いてJMTRの照射機能の一部を代替するJMTR代替照射を開始することとなった。その足掛かりとして「ポーランド国立原子力研究センターと日本原子力研究開発機構との間の試験研究炉の研究開発のための共同研究取決め」に基づき、ポーランド国立原子力研究センター(NCBJ)が所有するMARIA炉(出力30MW)を中性子照射場として選定し、JMTRの有する照射技術の一つである温度制御システムを有する併用型温度制御装置をMARIA炉に導入し、照射試験を実施した。本照射試験の結果、150日間を超える照射期間を経ても今回導入した併用型温度制御装置及びJMTR型照射試験システムは問題なく稼働し、キャプセル内の熱電対温度や照射時におけるLVDT及びSPGDからの出力をオンラインで計測しながら試験を行うことができることを確認した。さらに、JMTRの照射試験技術である照射キャプセルの一定温度制御において、材料照射試験におけるニーズの高い300
Cで実施し、温度変化の大きくなる原子炉出力上昇時には
6.3
Cの範囲、出力降下時には
26.0
Cの範囲で制御することができた。これらの結果から、JMTRの照射試験技術である照射温度制御を伴った照射試験がMARIA炉においても実施可能であり、代替照射場として提供しうることが確認できた。
廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*
JAEA-Review 2026-016, 64 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和4年度に採択された研究課題のうち、「革新的アルファダスト撮像装置と高線量率場モニタの実用化とその応用」の令和4年度から令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。ここでは、二つの検出器の開発を実施している。一つ目は、作業員の安全の確保のための
線核種の炉内の分布を明らかにする技術の実現を目指し、スミヤろ紙上に付着するより細かい
線核種を含む、微細なダストの詳細な分布を可視化することを可能にする技術の開発である。令和6年度末までに、発光波長が500-800nmかつ5.5MeVのアルファ線入射で、発光量が70,000光子相当の材料開発といった目標値を満たす材料の開発などを実施することができた。あわせて、
粒子とそれ以外の粒子との判別方法を確立し現場適用ができた。二つ目の検出器は、光ファイバーを用いた超高線量率場での線量率モニタの開発であり、これまでよりも線量率の測定下限値を低くでき、当初の目標値(下限値)よりも低い線量率である1mSv/h未満から測定が可能になった。また、上限値も1kSv/h以上までの線量率が測定でき、非常に幅広いダイナミックレンジを有した検出器の開発に成功し、現場適用が決定した。加えて、放射線で発電する放射線電池などへの応用も検討した。あわせて、学生を含む若手研究者に対する活躍の場も提供できた。
深谷 裕司; 浅野 和仁; 佐藤 博之; 大橋 弘史; 坂場 成昭
JAEA-Review 2026-015, 10 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(以降、原子力機構という)では耐酸化性を高める燃料としてSiC母材燃料を開発する。その製法は原料を水に溶かし、成型後、焼結させるスラリー法を用いる。この手法は、大量生産を考慮し製作性を追求した簡便な製法である。一方で、米国の特許に、SiC母材燃料の特許があり、原子力機構のSiC母材燃料技術がこの特許に侵害する懸念があり確認する必要がある。その結果によっては、その技術の社会実装の障害となりうる。そのため、原子力機構が提案する高温ガス炉のSiC母材燃料が、前記米国特許に対し特許権侵害に該当するのか鑑定するため、米国の大手特許法律事務所へ侵害鑑定を依頼した。結果、原子力機構が提案する高温ガス炉のSiC母材燃料は、前記米国特許に対し特許権侵害に該当しない旨の鑑定を得た。これにより、原子力機構が提案する高温ガス炉のSiC母材燃料の将来展開の障害が取り除かれた。
2025年度)つくば特区プロジェクト6会合メンバー*
JAEA-Review 2026-012, 96 Pages, 2026/06
2011年12月に内閣総理大臣によって「総合特別区域」につくば市と茨城県内の一部の地域が指定され、つくば国際戦略総合特区として、つくばの科学技術の集積を活用したライフイノベーションやグリーンイノベーションの推進による産業化を推進するため、9つの先進的な研究開発プロジェクトが進められた。2013年10月からプロジェクトの1つである「核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化」が日本原子力研究開発機構をプロジェクトリーダーとして、関係機関と連携して研究開発が開始された。本プロジェクトは、診断薬として用いられている放射性同位元素のテクネチウム-99m(
Tc)原料であるモリブデン-99(
Mo)の国産化を目指した基礎基盤技術の確立を目的として開発を実施した。本報告書は、第3期計画(2021
2025年度)期間に実施した活動結果をまとめたものである。
原子力科学研究所 工務技術部
JAEA-Review 2026-011, 97 Pages, 2026/06
工務技術部は、原子力科学研究所及びJ-PARCの水、電気、蒸気、排水等のユーティリティ施設、原子炉施設、核燃料物質使用施設等の特定施設(受変電設備、非常用電源設備、気体・液体廃棄設備、圧縮空気設備)並びに一般施設の機械室設備の運転、保守管理を担っている。さらに、建物・設備の補修・改修工事及び点検・整備業務、電子装置及び機械装置の工作業務も担っている。本報告書は、令和6年度の当部の業務実績の概況、主な管理データ及び技術開発の概要を記録したものであり、今後の業務の推進に役立てられることを期待する。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京科学大学*
JAEA-Review 2026-007, 65 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「高線量かつ不可視環境下での炉内可視化を可能とするレーザ偏向検出型超音波広帯域3Dイメージングシステムの開発」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、デブリ切り出し作業の安全性を最大限保証するため、作業中におけるダストおよび濁水環境下での炉内構造物/燃料デブリ形状および飛散物の可視化を数メートルオーダーの距離で可能とし、ロボットや作業アームへの搭載を鑑みて、小型かつ可搬性に優れた超音波装置を用いたレーザ偏向検出型超音波広帯域3Dイメージングシステムの開発を目的としている。令和6年度は、超音波イメージングシステムのイメージング性能評価および高度化/高速化検討、数値シミュレーション、システム試作と実スケール検証、耐放射線性検証、超音波サブミリ測距システムの構築、LIBSへの超音波サブミリ測距システムの適用、計測システムのバッテリ駆動遠隔化などを行い、本報告書に取りまとめた。
TRP廃止措置技術開発部
JAEA-Review 2026-004, 262 Pages, 2026/06
東海再処理施設は平成30年6月に廃止措置計画の認可を受けて廃止措置段階に移行したものの、未だに多くの高放射性廃液を貯蔵している。高放射性廃液のガラス固化処理の完遂までには相応の期間を要すること、また立地場所が太平洋沿岸部であって地震・津波によるリスクを有していることから、東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓と反省を踏まえて平成25年7月に大幅に改正された原子炉等規制法(新規制基準)に照らして、リスクに応じた適切な安全対策を実施した。東海再処理施設のリスクの状況として、東海再処理施設内の放射能インベントリの多くが高放射性廃液として特定の施設に集中して貯蔵していること、貯蔵している高放射性廃液は比較的高い崩壊熱を持つこと、さらに、漏えいや沸騰による施設外への放射性物質の放出が挙げられる。また、立地場所が太平洋沿岸部であって地震・津波によるリスクを有していることから、これらの高放射性廃液を取り扱うリスクが集中する高放射性廃液貯蔵場(HAW)及びガラス固化技術開発施設(TVF)ガラス固化技術開発棟を中心に新規制基準を踏まえた安全対策を講じた。主な安全対策工事として、耐震性向上のための地盤補強工事及び排気筒補強工事、津波対策としての津波漂流物防護柵の設置、竜巻飛来物に対する防護扉等の設置、森林火災対策である防火帯の設置、内部火災・内部溢水事象への対策強化を行った。これらの一連の工事は令和2年7月から着工し、令和7年3月までの約5年間で全て完了したことから、今後のガラス固化処理に向けて施設の安全性は大きく向上したものと考える。
廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*
JAEA-Review 2026-003, 173 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「燃料デブリ研究とSEEM学構築を基軸とした研究人材育成」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、不確実な苛酷環境下でのより合理的な意思決定を可能とする『シビアエンジニアリングマネジメント学(SEEM学)』の構築に資することを主眼とし、あわせて1F廃炉における中心課題である燃料デブリの取り出し・長期保管および処理・処分の学術基盤を支える研究人材の育成を図るため、令和6年度から令和10年度までの予定で異分野の専門家が有機的連携のもとで複数の研究ならびに人材育成タスクを推進するものである。初年度である令和6年度は、最終的な研究成果を得るために設定した【SEEM学分野】【専門分野1
2】および【共通工学分野1
3】において、具体的な研究方法を明確にして研究の方向付けを行うとともに、必要な試験・解析等を実施するための諸準備を行い、本格的な研究を行うための諸条件を整える必要があった。また、人材育成面においては、原子炉廃止措置に関する教育プログラムの運営およびSEEM学関連科目の企画検討を進める必要があった。このため、具体的な研究方法の検討や必要な試験などを実施するための諸準備を行い、本格的な研究を行えるよう諸条件を整えるとともに、一部の計測システム構築および解析、人材育成面の検討等を実施し、所定の成果を挙げることを目的とした。この目的のもとに、令和6年度の成果目標および実施方法を業務計画として定め、計画通り実施し、各技術分野および教育・人材育成活動においてそれぞれ目標とした成果を挙げることができた。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*
JAEA-Review 2026-001, 140 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「燃料デブリ取り出しに向けた遠隔ロボット-計測技術の統合のための研究教育人材育成」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1Fにおける燃料デブリ取り出しに関して、性状把握・キャラクタリゼーションを遠隔で実現するためのロボット技術やセンサ及び放射線計測技術の開発、そして、それらの技術をシステムとして統合できる人材の育成を目指す。また、関連する研究実績や講義等のリソースを再整理することでSEEM学の構築を目指すとともに、実際の教育現場へ展開する。令和6年度の実績としては、過酷環境での放射線計測・センサ技術において、高い放射線耐性が見込める中性子検出器の最適化や放射線の入射イベントを適切に生成できるシミュレータの構築、3次元体積モデル生成のためのローバーの設計・開発を行った。また、取り出し工法に調和した遠隔ロボット技術では、遠隔操作支援のためのシミュレーション及び実機環境の構築と放射線分布推定を実現するためのセンサ構成の検討を行うとともに、運搬機能を備えたモジュール分割型軌道構造体として吊下式多腕型軌道構造体の提案、デブリサンプリングのための軽量化アームの検討、多視点遠隔操縦システム及び軌道計画器に入力するインタフェースを検討した。計測-遠隔ロボット統合技術と実証では、実スケール環境構造モデリングのための画像処理手法の開発や画像データ伝送法の検討、統合DXプラットフォームの開発、センサ・ロボットのモジュール化の基礎検討を行った。そして、廃炉工程を俯瞰した性状把握、キャラクタリゼーションでは、燃料デブリ分布推定に向けた剛体・弾性体解析手法の開発に着手するとともに、気中工法における性状把握・廃棄物管理方針を検討し、ジオポリマーの充填材として適用性を検討した。また、SEEM学の構築では、未知の課題の抽出並びに課題解決方法や高等専門学校におけるSEEM学教育を検討した。
システム計算科学センター
JAEA-Evaluation 2026-003, 41 Pages, 2026/06
システム計算科学センターでは、「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の中長期目標を達成するための計画(中長期計画)」に基づき、原子力分野における計算科学技術研究に関する研究開発を実施してきた。その計算科学技術研究の実績については、計算科学技術研究・評価委員会(以下「委員会」という。)により評価された。本報告は、システム計算科学センターにおいて実施された計算科学技術研究の、令和6年度における業務の実績及びそれらに対する委員会による評価結果をとりまとめたものである。
J-PARCセンター
JAEA-Evaluation 2026-002, 63 Pages, 2026/06
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)は、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年12月21日内閣総理大臣決定)及びこの大綱的指針を受けて作成された「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成29年4月1日文部科学大臣決定)、並びに原子力機構の「研究開発課題評価実施規程」(平成17年10月1日制定、令和5年4月4日改正)等に基づき、令和6年12月13日に第4期中長期計画に対する中間評価をJ-PARC研究開発・評価委員会に諮問した。これを受けて、J-PARC研究開発・評価委員会は、委員会において定められた評価方法に従い、原子力機構から提出されたJ-PARCに関する研究開発の実施に係る説明資料の検討及びJ-PARC副センター長による口頭発表と質疑応答を実施した。本報告書は、J-PARC研究開発・評価委員会より提出された中間評価の内容をまとめるとともに、「評価結果(答申書)」を添付したものである。
櫻井 健; 福島 昌宏
JAEA-Data/Code 2026-001, 235 Pages, 2026/06
高速炉臨界実験装置FCAを用いて高転換軽水炉の核特性を模擬するために実施した臨界実験のうち、プルトニウム燃料を主として用いた第2フェーズ実験のXV炉心系の臨界性の評価を行い、核データライブラリーJENDL-4.0とJENDL-5及び連続エネルギー法による中性子輸送計算モンテカルロコードMVP3による解析を行った。臨界性の評価では、FCAのウランとプルトニウムの燃料板や減速材等の模擬物質板の重量や組成の不確かさの影響を取り入れた詳細な不確かさ評価を実施した。解析では、FCAの燃料や格子管の構造を詳細に模擬して計算を行った。JENDL-4.0とJENDL-5のいずれを用いても、実効増倍率の計算結果は実験結果を0.4%から0.8%過大評価した。